Im Anfang war das Buch-購書&購盤日記-

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《読書》白田秀彰『インターネットの法と慣習-かなり奇妙な法学入門-』ソフトバンク新書


●〔61〕白田秀彰『インターネットの法と慣習-かなり奇妙な法学入門-』ソフトバンク新書 2006
(2006.08.26読了)
 白田秀彰は1968年宮崎県生まれ。一橋大学大学院博士後期課程単位修得退学。法政大学社会学部助教授。専門は情報法、知的財産権法。
 この本は著者が『HotWired Japan』で連載したものがベースになっています。

◎著者の結論

私は次のように考えるに至りました。すなわち、情報時代においては、知的財のさまざまな形態での利用を禁ずることはよろしくない、むしろ最も適切な媒体を利用しつつ自由な形態で提供することで、利用者の便宜を図るべきであると。(「まえがき」p.8)

◎「帝国」について

「帝国」は、それが強制する認識や理解の内容はさておき、歴史や文化を異にしてきた諸国民や諸民族の一つの認識や理解の「型」を植え付けるものだ。私は混沌を恐れるタイプの人間なので、可能な限りの広範囲の人々の認識や理解が、ある程度の枠内にそろうことを基本的に歓迎する。さらに言えば、アメリカ型経済体制は、その他の国の多様な経済体制からすれば、理論的見地からして比較的純粋だ。それゆえ、中国やロシアやインドの経済体制といった、それぞれの国の歴史や文化を色濃く反映した「それぞれのスタンダード」を強制されるよりはマシだろうと考える。こうした理由から、私はアメリカ型のグローバリズムがそれほどに嫌いではない。(p.19)

 こういう考えは結構珍しいんじゃないかと思います。


◎ネットワークにおいて自律的な秩序を形成するためには

ネットワークにおいて法を発生させ、発展させるためには、主要な(全体における多数である必要はない)参加者が「名」を所有する必要がある。「名を所有する」という言い方はヘンだと思われるかもしれないけど、相続財産を生存条件とする貴族や、信用を生存条件とする商人の秩序においては、他のあらゆる財産に優先して「名」が重視された。 固定ハンドルに蓄積された名誉、信用、評判が財産であるとすれば、ここを基点に誠実さを形成し、前回の例でいう人民集会裁判のような紛争解決法が可能になるかもしれない。
 ネットワークにおいて、自律的な秩序を形成するためには、使い捨てのハンドルと匿名が大きな勢力をもっている状況を変更し、実名あるいは固定的なハンドルを用いる人々が主たる勢力となる状況が必要だ。しかし、実際には逆方向、すなわち匿名が有利となる状況ばかりが目立つ。(pp.85~86)

 第1章ではインターネットとは特に関係なく、法制史の勉強として参考になりました(英米法と大陸法の違いなど)。

※白田秀彰の「インターネットの法と慣習」 : Hotwired

※白田の情報法研究報告

※画像は著者(夏目漱石の真似)
白田秀彰

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  1. 2006/08/31(木) 06:04:53|
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《読書》赤井三尋『死してなお君を』講談社

死してなお君は


●〔60〕赤井三尋『死してなお君を』講談社 2005
(2006.08.24読了)
 「書評界の長老井家上隆幸の閻魔帳」『ダカーポ』577(2006/2/15)で、当時の検察内部の派閥争い(特捜検察派vs公安検察派)が描かれていると紹介されていたので、市民図書館で借りて読みました。
 内容は以下の通り。

 昭和32年、売春防止法の施行により、まさに赤線の灯が消えようとしている時、東京地検をドロップアウトした元特捜検事・敷島航一は、夕子という娼婦と巡りあう。そして、政官を巻き込んだ売春汚職、読売新聞記者の「不当逮捕」事件、検察庁内部の派閥抗争という時代の流れに、否応なく巻き込まれていく。夕子との愛に生きようともがきながら、敷島は奈落の底に落ちていく。

 久しぶりに読書の醍醐味を堪能しました。この夏一番の収穫でした。虚構、実在の人物が多数登場するのですが、主人公の敷島をはじめ、登場人物のすべてのキャラが立ってました。その人物の背景が深く描かれ、行動に必然性がありました。また、検察内部の派閥争いについても、私の好奇心を十分に満足させてくれました。
 とにかく面白いので、読んで下さい、と書きたいのですが……。

 読了後、ネットでこの本のことを調べてみると、なんと自主回収されているということ。

小説「死してなお君を」回収へ 講談社
 講談社は23日、作家赤井三尋さんのサスペンス小説「死してなお君を」が故本田靖春さんのノンフィクション「不当逮捕」との著作権上の問題があるため、回収すると発表した。同社の内藤裕之文芸局長は「赤井さんの物語は本田さんの作品を取り込んだ意欲的な試みの作品だが、著作権者への許諾を得ていないのは問題で、自主的に回収を決めた」と話している。社内からの指摘で気づいたという。
 「死してなお君を」は昨年12月発行で、初版は8千部。赤井さんは03年に江戸川乱歩賞を受賞した。
※asahi.com BOOK 出版ニュースより(2006年1月)

 「日本の古本屋」や「楽天フリマ」では入手できるようです。Amazonでは、この本そのものが載っていません(ビーケーワンや紀伊國屋書店には載っていますが、入手不可となっています)。

※売春汚職事件(ウィキペディア)
  1. 2006/08/30(水) 06:03:22|
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《購書》 2006.08.26 啓文社ポートプラザ店

啓文社ポートプラザ店

●2006200,新・システム管理者の眠れない夜【ほんとうに価値のあるシステムを求めて】,柳原秀基,,IDG,,2006,¥1,575
 柳原秀基なので。

◎『本の雑誌』9月号(本の雑誌社) ¥530
 『本の雑誌』なので。

◎『ヤフーインターネットガイド』9月号 ¥790
 情報収集のため。
『ヤフーインターネットガイド』9月号

  1. 2006/08/29(火) 05:53:00|
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《読書》帚木蓬生『総統の防具』日本経済新聞社

総統の防具


●〔59〕帚木蓬生『総統の防具』日本経済新聞社 1996
(2006.08.20読了)
 内容は以下の通りです。

 東西の壁が崩壊したベルリンで、日本の剣道の防具が発見された。「贈ヒトラー閣下」と日本語で書かれ、日本からナチスドイツに贈られたものだという。この意外な贈り物は、国家と戦争に翻弄されたひとりの男の数奇な人生を物語っていた―。1938年、ベルリン駐在武官補佐官となった日独混血の青年、香田光彦がドイツで見たものとは、いったい何だったのか。父の国であるドイツの現実に、次第に幻滅を覚えてゆく香田。ついに成立した日独伊三国軍事同盟も、彼の思い描いた祖国の進路ではなかった。迫害に怯えるユダヤ人女性・ヒルデとの生活にささやかな幸福を見いだしたのも束の間、居合術をヒトラーの前で披露する機会を与えられたことをきっかけに、香田の運命は大きく狂いはじめた…。清冽なヒューマニズムで貫かれた大作ロマン。

 二段組で600ページを超える大部な本でした。あんまりスリルとサスペンスは無く、淡々と当時の日独関係やドイツの国内状況が語られていきました。なんか歴史のお勉強をしているような感じでした(決して退屈ではありませんでしたが)。ヒトラー、リッベントロップ、大島浩、東郷茂徳等、実在の人物も多数出てきます。
 最後の最後に来て、意外な展開に。フィナーレは感動的でした。これは読んでのお楽しみ。
 作者のプロフィールは以下の通りです。

帚木蓬生[ハハキギホウセイ]
1947(昭和22)年、福岡県生れ。東京大学仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退識して九州大学医学部に学び、現在は精神科医。1979年に『白い夏の墓標』を発表、サスペンスの舞台を海外に据えた物語は直木賞候補となった。1993年『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、1995年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、1997年『逃亡』で柴田錬三郎賞を受賞した。

 東大を出た後、九大の医学部を出て医者になるというのも凄いと思いましたが、医者をしながら作家としてさらにこれだけの作品を発表し続けるというのも驚きです。しかも、テーマが非常に多岐にわたっています。本書も、よくこれだけ調べたものだというくらい、詳しく当時の状況が書き込まれていました。
 

 なお、本書は『ヒトラーの防具』と改題され、新潮文庫に入っています。
  1. 2006/08/28(月) 19:52:11|
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《読書》佐々木俊尚『ウェブ2.0は夢か現実か?-テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力-』宝島社新書

ウェブ2.0は夢か現実か?


●〔58〕佐々木俊尚『ウェブ2.0は夢か現実か?-テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力-』宝島社新書 2006
(2006.08.17読了)
 前に同じ著者の『グーグル Google』(文春新書)を読んで、面白かったので買って読みました。Web2.0やその他の情報はネット上には溢れていますが、こうやって一人の視点から整理されたものを読むことは、全体像をつかむ上で有効だと思います。著者は元新聞記者ということで、わかりやすく要領よくまとめてあったと思います。

 本筋とは関係ないですが、面白かった話を。

 新聞社というところは昔から、派閥抗争の激しい世界である。特に東京本社編集局ともなると、人数が多いだけに、その諍いの激しさは尋常ではない。私は一九九〇年代、およそ8年間にわたって毎日新聞東京社会部に所属し、延々と事件取材やら選挙取材やらを続けていたが、このころの毎日社会部にもやっぱり派閥抗争みたいなものがあった。社会部記者たちは警視庁グループと東京地検グループというおおよそ二つの流れに分かれ、お互いが日々反目し合っていた。政治の世界ほどの明確な派閥ではないため、別にそれぞれが独自の集会を開いたりしていたわけではないが、「毎日社会部の一〇年抗争」などと揶揄する関係者もいたりして、やはりあれはれっきとした派閥抗争だったのだろう。
 一方の派閥の記者が、他方の派閥の記者に「おまえなんか次はぜったい地方に飛ばしてやるからな!」と恫喝するという場面もあったりした。支局からあこがれの社会部に栄転してきたばかりの若い記者は、そんな様子を見て「なんて恐ろしく、なんて嫌なところなんだろう」と震え上がったりしたものだ。(pp.85~86)


※佐々木俊尚の「ITジャーナル」
  1. 2006/08/27(日) 09:06:04|
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《購書》 2006.08.22 ブックオフ福山野上店

ブックオフ福山野上店
某古書店主人がセドリをしていました。この前も見かけました。

●2006194,猟盤日記,戸川昌士,,ジャングルブック,,1996,¥950
 面白いかと思って。

●2006195,天然まんが家,本宮ひろ志,,集英社,,2001,¥105
 面白いかと思って。

●2006196,もっとどうころんでも社会科,清水義範・西原理恵子,,講談社,,1999,¥105
 正編を読んだので。

●2006197,イコン(上),フレデリック・フォーサイス,篠原慎,角川書店,,1996,¥105
●2006198,イコン(下),フレデリック・フォーサイス,篠原慎,角川書店,角川文庫,1998,¥105
 単行本と文庫本という変則的な揃え方になりました。

●2006199,三たびの海峡,帚木蓬生,,新潮社,新潮文庫,1995,¥105
 帚木蓬生なので。

◎名探偵コナン(29),青山剛昌,,小学館,少年サンデーコミックス,2000,¥105
 娘(小4)が欲しがったので。

名探偵コナン(29)

  1. 2006/08/26(土) 18:46:29|
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《読書》酒井聡樹『これから論文を書く若者のために 大改訂増補版』共立出版

これから論文を書く若者のために


●〔57〕酒井聡樹『これから論文を書く若者のために 大改訂増補版』共立出版 2006
(2006.08.16読了)
 内容・著者は以下の通りです。

●内容
 2002年5月初版1刷発行以来、実に多くの若者の論文書きのバイブルになった通称"これ論"の大改訂・増補版である。大改訂・増補した結果、総ページ数は68頁分(25%)ボリュームアップした。しかし定価本体は100円(4%)しか上がらない。カバーデザインはナイターバージョンに変わった。
大改訂増補のポイントは次のとおり:
(1) 初版では弱かった、「論文をいかに書き上げるか」の説明を充実させた。論文で書くべきことを知っただけでは、論文を書き上げることはできない。どうすれば、効率よく執筆できるのか、挫けずに論文を完成させることができるのか。こうしたことを知ることは、論文を書き上げる上で非常に大切である。改訂版では、この説明を大いに強化した。
(2) いろいろな部分の解説を、大幅にバージョンアップした。初版出版以降に考えたことを、数多く書き加えた。説明不足だったところも書き直した。特に、イントロの書き方・考察の書き方・文献集めの方法・レフリーコメントへの対応法・わかりやすい論文を書くコツ等を、大改訂した。これにより、より有益でわかりやすい本に生まれ変わったと思っている。
酒井聡樹[サカイサトキ]
1960年10月25日生まれ。1989年3月東京大学大学院理学系研究科植物学専門課程博士課程修了。東北大学大学院生命科学研究科・助教授・理学博士。専門分野は進化生態学。

 私は若者でもないし、これから論文を書く予定もないのですが、面白そうだと思って、市民図書館で借りました。
 軽いノリの本で、純粋文系の私も結構楽しく読めました。「アルプス一万尺」の節で歌う「論文書きの歌 2006」も載っていました。学術雑誌への投稿とリジェクトの話など、かなり興味深かったです。

 本筋とは関係ないですが、「天下の暴論」を。

一つ,お願いがある.本書を古本で売買しないで欲しい.古本は,紙が汚れている程度で,本の持つ情報はまったく劣化していないし,古本の売買は,著作権者から購入すべき情報を売買することである.しかし古本が売れても,著作権者に印税はまったく入らない.断っておくと,私は,印税は当然の報酬であると思っている.もちろん,本書執筆の動機は,論文執筆に苦しむ若者を少しでも助けたいという思いであった.そして実際に,本書が役に立ったという話を聞くと,とても嬉しく思う.この感情は,金銭うんぬん抜きの純粋なものだ.一方,何ヶ月の間,全知力・全精力を振り絞って本書を書いたことも忘れないで欲しい.これへの対価を求めてはいけないのか? だから皆さん,古本を売買しないで,本書が役に立ったと少しでも思って下さるなら,この私の願いをどうか聞き入れて欲しい.不要になったのなら,資源ゴミに出そう.要するに本は紙.「資源ゴミに出すより古本として売る方が本を大切にしている」なんてことはないのだ.(p.ix 太字は本文のまま)

 こう言っちゃあ何ですが、所詮は理系研究者の発想でしょうか。文献の持つ意味が、理系と文系では全然違うみたいですね。

※若手研究者のお経-- これから論文を書く若者のために --
  1. 2006/08/25(金) 05:36:47|
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《購書》 2006.08.21 ブックオフ福山蔵王店

ブックオフ福山蔵王店

●2006190,祖国とは国語,藤原正彦,,新潮社,新潮文庫,2006,¥105
 藤原正彦なので。¥105とはオトクでした。
祖国とは国語


●2006191,賞の柩,帚木蓬生,,新潮社,新潮文庫,1996,¥105
 帚木蓬生なので。

●2006192,納棺夫日記 増補改訂版,青木新門,,文藝春秋,文春文庫,1996,¥105
 面白いかと思って。

●2006193,ソビエト連邦の崩壊,ドナルド・ジェイムス,浜田五月・朽木ゆり子,ダイナミックセラーズ,,1983,¥105
 面白いかと思って。
  1. 2006/08/24(木) 05:47:13|
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《購書》 2006.08.16 VIC21川口店

VIC21川口店

●2006188,大学病院ってなんだ,毎日新聞社科学部,,新潮社,,1994,¥420
 医学物なので。

●2006189,これを読まずして、編集を語ることなかれ。,松田哲夫,,径書房,,1995,¥420
 面白いかと思って。
これを読まずして、編集を語ることなかれ。

  1. 2006/08/23(水) 16:01:02|
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《購書》 2006.08.16 エーツー福山店

エーツー福山店

●2006186,核弾頭ヴォーテックス 上,ラリー・ボンド,広瀬順弘,文藝春秋,文春文庫,1992,¥50
●2006187,核弾頭ヴォーテックス 下,ラリー・ボンド,広瀬順弘,文藝春秋,文春文庫,1992,¥50
 面白いかと思って。厚くて安かったので。
核弾頭ヴォーテックス

  1. 2006/08/22(火) 11:43:22|
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《購書》 2006.08.15 ブックマーケット福山松永店

ブックマーケット福山松永店

●2006182,松本清張の残像,藤井康栄,,文藝春秋,文春新書,2002,¥250
 面白いかと思って。
韓国大統領列伝

●2006183,韓国大統領列伝-権力者の栄華と転落-,池東旭,,中央公論新社,中公新書,2002,¥150
●2006184,ソ連とロシア人-その発想と行動の読み方-,木村汎,,蒼洋社,,1981,¥105
●2006185,大学教授になる方法・実践篇,鷲田小弥太,,青弓社,,1991,¥105
 以上、知的興味関心から。
  1. 2006/08/21(月) 23:42:13|
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《購書》 2006.08.15 啓文社コア福山西店

啓文社コア福山西店
8月に新しくオープンした店です。書籍の品揃えはイマイチで、ガッカリしました。

●2006181,ウェブ2.0は夢か現実か?-テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力-,佐々木俊尚,,宝島社,宝島社新書,2006,¥756
 佐々木俊尚なので。

◎Aesop's Fables イソップ物語,Aesop,,アイビーシーパブリッシング (日本洋書販売),洋販ラダーシリーズ,2005,¥840
 父に頼まれたので。
イソップ物語

  1. 2006/08/20(日) 16:53:17|
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《購書》 2006.08.14 ブックオフ福山野上店

ブックオフ福山野上店

●2006177,科学史年表,小山慶太,,中央公論新社,中公新書,2003,¥105
●2006178,関東大震災,吉村昭,,文藝春秋,文春文庫,1977,¥105
●2006179,現代倫理学入門,加藤尚武,,講談社,講談社学術文庫,1997,¥105
 以上、知的興味関心から。

●2006180,はめられた公務員-内側から見た「役人天国」の瓦解-,中野雅至,,光文社,光文社ペーパーバックス,2005,¥300
 面白いかと思って。
犬夜叉(29)

◎犬夜叉 (29),高橋留美子,,小学館,少年サンデーコミックス,2003,¥105
◎犬夜叉 (21),高橋留美子,,小学館,少年サンデーコミックス,2001,¥105
◎犬夜叉 (20),高橋留美子,,小学館,少年サンデーコミックス,2001,¥105
◎犬夜叉 (17),高橋留美子,,小学館,少年サンデーコミックス,2000,¥105

 娘(小1)が欲しがったので。
  1. 2006/08/19(土) 10:32:30|
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《読書》三田誠広『父親が教えるツルカメ算』新潮新書

父親が教えるツルカメ算


●〔56〕三田誠広『父親が教えるツルカメ算』新潮新書 2006
(2006.08.10読了)
 内容は以下の通りです。

 算数は「拷問」ではなく、子供の論理性や自制心を養い、父親の人生観を子供に伝えるための恰好のツールである―。二人の息子を育てあげた自らの実体験に基づき、父親が子供に算数を教えることの重要性を説く。ツルカメ算、和差算、差集め算、ニュートン算、流水算から図形問題まで、厳選の24問を本文中に出題。中学受験にも登場する例題を解きながら、長らく忘れていた算数の楽しさを思い出し、勘所がつかめる一冊。

 要するに、父親が子供に算数を教えれば、親子の絆が深まるし、子供に論理的思考力その他諸々の力がつくという、至極当たり前のことを、延々と書いた本でした。
 『バカの壁』、『国家の品格』であてた新潮新書が、『パパは塾長さん-父と子の中学受験-』河出書房新社(1988)というお受験本を書いたこともある三田誠広にそれらしいことを書かせれば、柳の下の何匹めかを狙えるのではないかと考えて安易に作った本のような印象を受けました。

 はっきり言って、お母さんはダメだ。お母さんは子供との間に距離をとることが難しい。何しろ自分が産んだのだから、子供は自分の体の一部だと考えている。子供が思いどおりにならないと、すぐにキレてしまう。算数を教えるためには根気が必要だ。算数を教えるのに、お母さんほど不向きなものはない。だからこそ、お父さんががんばらないといけないのだ。(「まえがき」p.9)

 これだけの「天下の暴論」を、これだけストレートに書いてしまうとは……。稚気すら感じます。
  1. 2006/08/18(金) 09:13:50|
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《雑記》ダブり買いを防ぐためにどうしているか。(その2)

(承前)

3.携帯電話からの検索システム
 蔵書データベースは完成しても、まだ「古本屋の書棚の前でこの本を持っているかどうか」という問題を解決するにはいたりません。古本屋へ行くとき、いちいちノートパソコンを持っていくことはできないからです。(註)
 この問題を解決したのは携帯電話です。今さら言うまでもありませんが、携帯電話も単なる電話機から、メールやWebサイト閲覧など、多様な機能を持つようになってきました。
 その機能を活用することを考えました。自分のWebサイトにデータを置き、それを検索できるようにすればよいのです。
 そこで、その機能を満たすフリーのcgiスクリプトを探した結果、下記の3つが見つかりました。

 ・CSV_DB.CG ver1.00
 ・i_DB.CGI ver1.00
   この2つはK-COLLECTにあります。

 ・検索専用データベース
   これはCGIROOMにあります。
cgiroom


 私のホームページ(色気のないページ)に「CGI実験室」としてサンプルを設置しています。データは2005年購書です。

 設置したのは2004年の春でしたが、それ以降、ダブり買いの危険はほとんど回避されています(残念ながらゼロではありませんが)。

4.ブログによる検索
 本ブログには購書だけでなく、購盤や読書などの様々なデータを記録しています。fc2のブログにはSEARCH機能がついていて、ブログ内のデータを検索できるようになっています。しかし、残念ながら携帯電話からブログを閲覧する時はこの機能が使えません。使えるようになってくれると便利なのですが。

5.おわりに
 以上、私の拙いやり方を綴ってきましたが、もっと便利なやり方や、もっと便利なcgiがあれば教えていただければと思います。

(註)
 独身時代、何ヶ月かに一度、万歩書店ツアーというのをやっていました。半日から一日がかりで岡山にある超巨大な古本屋である万歩書店を中心に古本屋をハシゴするというものです。その時はノートパソコンを車に積み込んで、ダブり買い防止のためデータ検索を行っていました。
  1. 2006/08/17(木) 20:36:10|
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《読書》中村正〓『教皇の手文庫』文藝春秋

教皇の手文庫


●〔55〕中村正〓『教皇の手文庫』文藝春秋 1998
(2006.08.10読了)
 作者の中村中村正〓(〓は"車"に"几"。"軌"と表記されている場合もあります)の経歴は以下の通りです。

 1928年生まれ。学習院大学卒業。日本航空在勤中の80年に「元首の謀叛」で第84回直木賞を受賞。著書に「貧者の核爆弾」「アリスの消えた日」など。

 『元首の謀叛』を浪人生の時に読んで、大変面白かった記憶があります。当時の読書ノートには「日本のフォーサイスだ」と書いています(^_^;)。
 その後、『貧者の核爆弾』も読みました。
 最近、国際謀略小説にちょっと興味が戻ってきたので、お久しぶりということで本書も読んでみました。

 内容は以下の通り。

十数世紀にわたって教皇庁を陰で支えた秘密結社が再び活動を開始。舞台は混迷の大地、南アメリカ。彼らが目指す「神の国」とは何か? 世界最強の情報網を誇るヴァチカンの裏面を暴く国際サスペンス。

 ヴァチカン、ナチス、麻薬、アメリカ、解放の神学とかなり大風呂敷を広げていましたが、一応、そつなく畳むことができたようです。しかし、ドンデン返しもなく、ちょっと深みに欠けたような気がします。まあ、面白く読むことができましたが。
  1. 2006/08/16(水) 23:02:38|
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《雑記》ダブり買いを防ぐためにどうしているか。(その1)

1.はじめに
 ある程度の本好き(愛書家、読書家、蔵書家、活中者etc)になってくると、古本屋で本を買うときに、この本は持っているような気がするが、果たしてどうだろう、と思うことがしばしばあるでしょう。限られたお金とスペースを有効に使うために、ダブり買いは避けたい。以下に私がダブり買いを防ぐためにどうしているか、駄文を綴ってみたいと思います。お盆スペシャルです(笑)。

2.蔵書データベースの作成
 ダブり買いを避けるためには次の二つのことが必要です。
 ・自分が持っている本を正確に把握する(蔵書データベースの作成)。
 ・古本屋でダブり買いの危険がある時、その蔵書データベースを検索することができる。

 ということで、まずは蔵書データベースの作成についてです。
 蔵書データベースの作成には antinomy があります。
 ・蔵書数が少ないうちはデータベースを作成する必要がない。
 ・データベースを作成する必要があるほど蔵書数が増えてくると、入力作業が大変である。
 私はこの antinomy を何とか乗り越え、自分の蔵書データベースを作成しています。

 高校生から大学生にかけては買った本をノートにつけていました。当然ながら限界がきました。一昔前なら図書館のようなカードを作るところでしょうが、時代はすでにコンピュータ化へと向かっていました(80年代後半)。

 過渡期としてワープロの簡易データベースを使いました。
 本筋からはずれますが、私が最初にワープロを買ったのは1986年2月で、ブラザーのスーパーピコワード210です。価格は¥44,800でした。ディスプレーも一行で電子タイプライターに毛がはえたようなものでした。おもちゃがわりに遊んでました。
 2代目は1987年8月に買ったNECの文豪mini7GXです。修論はこれで書きました(卒論は手書き)。この文豪mini7GXにはパーソナルカードというデータベース機能がついていたので蔵書データベースとして使ってみました。結構面白かったのですが、それ以上は発展しませんでした。

 就職すると時代はパソコンです。職場で使っていたデータベースソフトの「桐」を使って蔵書データベースの作成に取りかかりました。蔵書数はすでに2,000冊を超えていましたが、シコシコ入力して行きました。

 またまた余談ですが、管理工学研究所が作ったこの「桐」というのは非常によくできたリレーショナルデータベースソフトだったと思います。MS-DOS時代はワープロは「一太郎」または「松」、表計算は「Lotus 1-2-3」、データベースは「桐」を使っていました。Windows時代になると「ワード」、「エクセル」、「アクセス」(これはほとんど使いませんが)です。マイクロソフト帝国にまんまとしてやられてしまいました。「桐」はWindows化で少しもたついたようです。残念なことです。しかし、「桐」には現在も根強いファンがいるようです。Googleで検索してみるといくつかのファンサイト(?)を見つけることができます。

 しかし、「桐」もだんだん面倒くさくなってきたので、CSVファイルへと移行していきました。当時は汎テキストファイル主義を標榜し、Vzエディタをメインにして、それにgrep、sortf、jgawkなどのツールを組み合わせて使っていました。

 で、結局、現在もデータベースはCSVファイルで作っています。お気づきのように、このブログの《購書》はそのままデータベース化できるようにCSV形式で書いています。一応自分が持っている書籍(まんが、雑誌は除く)についてはデータベース化できています。

※画像は桐ver.5
桐ver.5

  1. 2006/08/15(火) 21:22:52|
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《読書》中島義道『戦う哲学者のウィーン愛憎』角川文庫

中島義道


●〔54〕中島義道『戦う哲学者のウィーン愛憎』角川文庫 1999
(2006.08.06読了)

 東大で二つの学部を卒業したものの、社会不適応を繰り返す中島青年。明日死ぬなら何をしたいか?せめて重度の「哲学病」を全うしたい、との願いのみ。三十三歳、逃げ場無し。ウィーンで自分を変えられるかもしれない…。だが、待ち受けていたのは頑固・高慢・偏見に凝り固まったヨーロッパだった。家を借りる、試験を受ける、映画を観る、とにかくすんなり事が運ぶためしはない。泣き寝入りもままならず、青年は決意する。ヨーロッパ人と顔突き合わせ喧嘩することを。戦うことと、哲学することはどこか似てる。自分自身になるための、怒りと涙と笑い溢れる奮闘を綴る、ウィーン喧嘩留学記。

◎中公新書版と角川文庫版の違い
 前にも書きましたが、『ウィーン愛憎』は私が中島義道に興味を持つきっかけとなった本です。本書(角川文庫版)は元版の中公新書版で削除された部分があるということなので、買って読みました。

 なお、本書は一九九〇年一月に中公新書から刊行されたものであるが、今回角川文庫に入れられるにさいして、ウィーンで最も悲しかった体験を具体的に書き加えた。もともと原稿にはあったのだが、中公新書の担当の編集者に「あまりにもなまなましいので」削除するように命ぜられたのである。だが、そこを書かねば私と妻のウィーンでの体験は完結しない。なぜウィーンを離れるとき飛行機の窓から遠くに霞むウィーン市街を見て妻の目から涙がハラハラ流れたのか、なぜ私たち家族がいつまでもいつまでもウィーンにこだわり続けるのか、なぜ私が毎年ウィーンに滞在して仕事をしているのか、なぜ妻がウィーンに住みたいと言いだしたのか、伝わらない。(「文庫版へのあとがき」pp.239~240)

 たしかになまなましい記述でした。

◎内容
 本書を読むと、あんまりヨーロッパには住みたくないなという気になりました。

 明治以来わが国はヨーロッパの文物を貪欲に吸収したが、ただ一つ学ばなかったものがあるとすれば、それは、ヨーロッパ人の体感にしみついた中華思想だと思われるのであるが、いかがなものであろうか。(p.79)

◎解説
 解説は池田清彦です。

 私は中島義道の愛読者の一人である。右記した本は全部読んだ。それらは私には珍奇動物の行動記録みたいに興味深い。(p.241)

 私は中島義道と二人だけで酒は飲みたくないが、面白い体験談はもっと読みたい。だからしばらくは元気で頑張ってほしい。中島義道は日本にたった一人しかいない歩く天然記念物だと言ったら、中島さんは怒るだろうか。(p.245)


※ミラーサイト「ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-」より「《読書》中島義道『続・ウィーン愛憎-ヨーロッパ、家族、そして私-』中公新書」


  1. 2006/08/14(月) 12:11:07|
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《購書》2006.08.06 紀伊國屋書店広島店

紀伊國屋書店広島店

◎『本の雑誌』8月号(本の雑誌社) ¥680
 『本の雑誌』なので。
『本の雑誌』2006年8月号

  1. 2006/08/13(日) 09:41:55|
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《読書》村松喬『将棋戦国史』独楽書房

●〔番外〕村松喬『将棋戦国史』独楽書房 1981
 将棋の名人戦が毎日新聞から朝日新聞に移ることになりました。

将棋:名人戦問題 棋士総会、毎日単独主催案を否決 連盟、朝日と交渉へ
 名人戦の主催問題を審議する日本将棋連盟(米長邦雄会長)の臨時棋士総会が1日、東京・千駄ケ谷のけんぽプラザで開かれ、毎日新聞社の単独主催案が反対多数で否決された。総会には現役、引退棋士合わせて195人のうち156人が出席、委任状は36通だった。契約期間を7年間(66~72期)とした毎日新聞社案に対する表決を行い、「支持する」90票、「支持しない」101票だった(議長は投票せず)。
 総会終了後、米長会長は「今後は朝日新聞社との契約を前提に交渉するが、朝日新聞社に毎日新聞社との共催の意思があれば、それも含めて交渉する」と語った。第65期名人戦・順位戦(七番勝負は07年)は、引き続き毎日新聞社が主催する。
 連盟の理事会は3月、名人戦の主催を毎日新聞社から朝日新聞社に移す方針を決め、66期以降の契約解消を求める通知書を毎日新聞社に送付。本社の撤回要求に応じないまま5月9日に両社共催とする案を提示した。その後、連盟は当初の通知書の内容を事実上撤回した文書を毎日新聞社に提出。同26日の棋士総会では「毎日新聞社が単独主催を希望した場合は棋士の表決を行う」などの案が承認された。
 決定を受け、毎日新聞社は7月10日に単独主催案を提示。(1)名人戦契約金(64期は3億3400万円)とは別に将棋振興金3000万円を7年間拠出(2)66期の契約金は100万円増額して3億3500万円とし、67期以降は毎年協議(3)名人戦と併せて王将戦を継続--などを盛り込んでいた。
 ◇毎日新聞社社長室広報担当の話
 当社の案が臨時棋士総会の表決で否決されたことは誠に残念です。当社案への支持を表明していただいた森内俊之名人や羽生善治王将はじめ次代の将棋界を担う多くの棋士の皆さまに感謝申し上げます。今回の経緯と結果を踏まえ、今後の日本将棋連盟との関係につきまして総合的に検討していきたいと思っています。
 ◇大峽(おおはざま)敏孝・朝日新聞社常務(広報担当)の話
 名人戦は、弊社が30年来熱望してきた棋戦です。その新たな契約の交渉相手として棋士の方々から選んでいただき、心より感謝いたします。将棋界の発展・振興を常に念頭におき、毎日新聞社との共催の可能性も探りながら、日本将棋連盟理事会と話し合っていきたいと考えています。
毎日新聞 2006年8月2日 東京朝刊

 名人戦の主催紙が移るのはこれが初めてではありません。簡単な経緯は以下のとおりです。
・1935年 名人位が世襲制から実力制へ(名人位決定の特別リーグ戦開始)。主催は毎日新聞。
・1950年 名人戦の主催が毎日新聞から朝日新聞へ。
・1976年 名人戦の主催が朝日新聞から再び毎日新聞へ。
将棋戦国史

 その名人戦の移籍問題について書かれた本が村松喬『将棋戦国史』独楽書房(1981)です。
 毎日新聞の「余録」でも次のように紹介されています。

 毎日新聞の企画「教育の森」で菊池寛賞を受賞し、後に教育評論家としても活躍した村松喬は、小欄の筆者でもあった大先輩だ。その人があろうことか同じ言論機関である朝日新聞を「盗人」呼ばわりしているから穏やかでない▲実は村松は1949年に将棋名人戦が毎日から朝日に移った際の将棋担当だった。よほど頭に来たのだろう、後に「将棋戦国史」という本を出し、当時の将棋連盟幹部や朝日の背信をなじり、その経緯を「名人戦窃盗事件」という章にまとめたのだ▲戦前の35年、毎日の前身である東京日日新聞が永世名人位の名跡を買って棋界に寄贈するかたちで生まれた実力名人制だ。その契約更改の交渉中に、毎日に一言の断りもなく、こそこそと別契約が結ばれるとは何事かと村松は憤ったのである▲そうしたいきさつがあったため、今度は77年に名人戦が毎日に復帰した際、毎日は公明正大に振る舞ったと村松は胸を張っている。実際に毎日は、朝日と連盟との交渉が決裂して契約が終了するのを待ち、朝日側に通告した上で連盟との交渉を始めている▲その名人戦をまたまた契約金上乗せを提示した朝日に移管しようという動きが水面下で進んでいたというから、どうなっているのだろう。おりしもファン注目の七番勝負の時期である。棋士やファン、主催者が力を合わせて育ててきた伝統ある棋戦が、何かモノを密売買するかのような手つきで扱われるのが悲しい▲「礼に始まり礼に終わる」は将棋を始める人がまず学ぶ言葉だ。お金で買えないものはないというすれっからしの世間知を教えてくれるのが将棋であってほしくない。大先輩の怒りも何より将棋を輝かせてきたさまざまな美しいものが汚されたように感じたからだろう。
毎日新聞 2006年4月14日 東京朝刊

 この本は、帯にあるようまさに「将棋記者 怨念の証言」です。
 1950年の毎日→朝日の移籍について、毎日新聞の経営陣を以下のように非難しています。

 毎日新聞の役員たちが新聞社の経営者としての認識、あるいは能力、または責任感を、ある程度でも持っていたら、毎日新聞は名人戦を朝日新聞にとられるという新聞界はじまって以来の醜態をさらさずに済んだはずである。(「第4章 名人戦窃盗事件」p.62)

 一方では、朝日新聞を次のように罵っています。

その同業者間の信義、道義を踏みにじり、裏切るようなことが、許されていいかどうか。当然許されるべきではない。その非道を敢えて犯したのが朝日新聞であった。それは明記しておく必要がある。そのような恥ずべき新聞社が、日本のジャーナリズムにあったのは事実なのである。
 朝日新聞と将棋連盟は、陰謀を巡らして将棋名人戦を、毎日新聞から盗り朝日新聞のものとした。(同上 p.73)

 その後、名人戦は再び毎日新聞に返って来るわけですが、著者は次のように警告しています。

 朝日新聞の首脳はその後、将棋連盟の最高首脳に接触し、再び名人戦を手に入れたい意志を示し、打診している事実がある。この事実を見落すことはできない。毎日新聞はこの事実を軽く見ては危険である。常に戸締りは厳重にし、警戒する必要がある。
 しかし朝日新聞も、同じ事を三度繰り返すべきではない。金で棋士の横面を張って、道義心を空白にするようなことはするべきではない。(「第10章 名人戦、古巣に帰る―今後も要警戒・朝日新聞の体質」p.228)

 しかし、本当にそうなっちゃうとはねえ……。

※毎日新聞・名人戦
  1. 2006/08/12(土) 05:12:21|
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《読書》宇佐美寛(編著)『作文の論理-[わかる文章]の仕組み-』東信堂


●〔53〕宇佐美寛(編著)『作文の論理-[わかる文章]の仕組み-』東信堂 1998
(2006.08.05読了)
 著者の宇佐美寛は教育学者です。経歴は以下の通り。

宇佐美寛[ウサミヒロシ]
1934年神奈川県横須賀市に生れる。1953年、神奈川県立横須賀高等学校卒業。1957年、東京教育大学教育学部教育学科卒業。1959年、東京教育大学大学院教育学研究科修士課程修了。1960年、東京教育大学助手。1961年、米国、州立ミネソタ大学大学院留学。1965年、教育学博士の学位を取得。1967年、千葉大学講師。1968年同、助教授。1977年同、教授。1993年、教育学部長、1998年、東京学芸大学教授に併任。2000年停年退官、千葉大学名誉教授。埼玉県立大学、国立看護大学校、聖母大学等の非常勤講師。

 この本は『論理的思考-論説文の読み書きにおいて-』メヂカルフレンド社(1979)の姉妹作にあたる本で、論理的文章の書き方について論じた本です。

 この二冊は、どう異なっているか。難しい問いである。(中略)
 前著はより色濃く基礎篇であり、本書はより応用的・発展的と見えるのかもしれない。(著者自身には、そう簡単には言いきれない。前著も応用・発展の部分があり、本書も基礎理論的部分を持つ。)(「はじめに」pp.i~ii)

 前著を読んで面白かったので、この本も読みました。示唆されるところ大でした。

 文章にとって必要不可欠な単位は文(sentence)である。論理的文章において、文は判断内容を示す命題を表現してものである。文章は文の組織体である。これに対し、段落(paragraph)は文章の読み書きのために技術的便宜にすぎない。どうしても必要というものではない。(「第十章 段落の切り方」 p.96)

 文章の書き方についた本で、段落なんかどうでもいいという本は珍しいのではないかと思います(こんな漠然とした書き方では宇佐美先生から怒られそうですが)。

前述のように、「こと」は無内容なな語である。「こと」を多用すると、その文全体が弱く不明確になる。私は『小学校学級経営』一九九一年八月号に「毒婦こと」という文章を書いた。そこで「『こと』は毒婦である。なるべき追い出して他の語に置き換えるべきである。」と書いた。文を弱く不明確な悪文にする毒婦の名が「こと」なのである。(「第十一章 強い明確な語句」p.104)

 引用については本ブログの「《雑記》なぜ私は引用するのか。」をご参照ください。

 本書の後半では著者の教え子2名の文章を論評してあります。メッタメタです。
 宇佐美氏の論理は明晰そのもの、まさに快刀乱麻を断つですが、お友達にするとちょっとツライかなという感じもします。

 宇佐美氏の本では他にも『大学の授業』東信堂(1999)も面白く読みました。別に大学で授業をしているわけではありませんが。
作文の論理

  1. 2006/08/11(金) 04:55:05|
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《購書》 2006.08.04 ブックオフ福山野上店

ブックオフ福山野上店
『萌えるクラシック』がもう店頭にありました。

●2006173,プラハの春(上),春江一也,,集英社,集英社文庫,2000,¥400
●2006174,プラハの春(下),春江一也,,集英社,集英社文庫,2000,¥400
 面白いかと思って。

●2006175,トンデモ一行知識の逆襲,唐沢俊一,,大和書房,,2000,¥105
 唐沢俊一なので。

●2006176,テリー伊藤の「日本警察」改造計画,テリー伊藤,,講談社,,2002,¥105
 面白いかと思って。
テリー伊藤の「日本警察」改造計画

  1. 2006/08/10(木) 05:04:33|
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《読書》鈴木淳史『萌えるクラシック-なぜわたしは彼らにハマるのか-』新書y(洋泉社)


●〔52〕鈴木淳史『萌えるクラシック-なぜわたしは彼らにハマるのか-』新書y(洋泉社) 2006
(2006.08.03読了)
 前作が『わたしの嫌いなクラシック』だったので、今回は好きな演奏家について書いてみようということでしょうか。まあ、あっさりと読めました。聴欲を刺激されました。
 とりあげられている演奏家は、ニコラウス・アーノンクール、ピエール=ロラン・エマール、ハンス・ツェンダー、ポール・パレー、ハンス・ロスバウト、ミヒャエル・ゲーレン、ジョルディ・サバール、アンドレアス・シュタイアー、ゲオルク・クーレンカンプ、ギドン・クレーメル、ドミニク・ヴィス、ダニエル・ハーディング、デイヴィッド・ロバートソン、ローター・ツァグロゼク、トーマス・ファイ、ゲルハルト・シュトルツェ、アナトリー・ヴェデルニコフ、エルネスト・ブール、セルジュ・チェリビダッケです。

 本筋とは関係ないですが、面白かったところを。

「入院しているときはこれだろう」と、別の友人が看護婦のコスプレで見舞いに来てくれ、ナースセンターに衝撃が走ったこと以外、平和に時間は過ぎた。彼は、看護婦の姿のままバスに乗って帰って行った。(p.53)

萌えるクラシック

  1. 2006/08/09(水) 05:24:41|
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《購盤》2006.08.02 タワーレコード広島店

タワーレコード広島店


◎Sym.25.26.28, 35, 36, 38, 39, 40, 41: Harnoncourt / Concertgebouw.o

 モーツァルト:交響曲集
  第25番・第26番・第28番・第35番「ハフナー」・第36番「リンツ」
  第39番・第40番・第41番「ジュピター」
 ニコラウス・アーノンクール/RCO
テルデック 4枚組 ¥3,140

 『萌えるクラシック』でアーノンクールのモーツァルトについて言及されていたので。
アーノンクール/モーツァルト


◎J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲)

 J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲 BWV.1046-1051
  クラウディオ・アバド/ミラノ・スカラ座管弦楽団員
  ブルーノ・カニーノ(チェンバロ・ソロ)(第5番)
RCA 2枚組 ¥2,100

 アバドのブランデンブルクも珍しいかと思って。
アバド/ブランデンブルク


◎モーツァルト:交響曲第39、40番、ハイドン/ライナー

 モーツァルト: 交響曲 第39番 変ホ長調 K.543
 モーツァルト: 交響曲 第40番 ト短調 K.550
 ハイドン: 交響曲 第88番 ト長調 「V字」
  フリッツ・ライナー/CSO
RCA ¥1,050

 ライナーなので。
ライナー/モーツァルト


◎Rimsky-Korsakov : Scheherazade , etc / Batiz , PO

 リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
 リムスキー=コルサコフ:組曲「サルタン皇帝の物語」
  エンリケ・バティス/PO
Mexico State SO - Batiz Edition ¥515

 バティスなので。タワーレコードのホームページによると「※左右のトラックが入れ替わっていますが、現地では旧譜のため作り直す予定はありませんので、御了承の上、ご注文ください。」ということです(^_^;)。
バティス/シェエラザード

  1. 2006/08/08(火) 06:05:53|
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《雑記》なぜ私は引用するのか。

成功する読書日記


◎鹿島茂『成功する読書日記』文藝春秋(2002)
より

 ただ、私としては、この段階で批評や感想を書くよりも、むしろ、読んだ文章を引用することをお勧めしたいと思います。とりわけ、文章を書くのが苦手な人は、この習慣を身につけるのが得策だと思います。
 本を読んでいて(以下、便宜上、読書日記についてのみ記します)、感動して箇所、同感した部分、あるいは反発を感じたり、怒りを抱いた一節などを抜き書きして、日記に記載するのです。引用はアトランダムでもいっこうにかまいません。とにかく、自分で選び、自分が書き写すことが重要なのです。
 では、なぜ、引用が大切なのでしょうか?
 その理由はいろいろと考えられますが、一つは、その本についての情報として、引用に勝るものはないことがあげられます。百聞は一見は如かずといいますが、私に言わせれば、百の批評よりも一の引用、ということになります。引用をすれば、その作者の文体、癖、思想など、ほとんどのものがわかります。(中略)
 第三は、引用の習慣を続けていくと、その読書日記が、ひとりでに、オリジナルな名句名文選(アンソロジー)になっていくことです。(中略)
 第四は、引用だと、批評や要約などに比べて、ただ、写せばいいだけなので、プレッシャーがかからないという利点があります。(「まずは引用」pp.21~24)

 引用になれたら、次にチャレンジしていただきたいのは、引用だけからなるレジュメ(要約)です。自分の文章はあまり使わずに、その本のエッセンスとなるような箇所を何箇所か選び出し、その引用だけで本を要約するのです。(中略)
 この引用だけのレジュメに習熟したら、次になすべきことは、物語や思想を自分の言葉で言い換えて、要約してみるということです。フランスの教育では、これをコント・ランデュ(compte-rendu)と呼び、引用を使ってするレジュメとは区別しています。これをやると、引用の中にある言葉や句を使ってはいけないので、語彙を豊かにするのに役立ちます。また、言い換えが作者の言っていることと矛盾してはいけませんから、必然的に正しい理解を心掛けるようになります。(「レジュメに挑戦」pp.25~26)

 かりに、引用によるレジュメとコント・ランデュを完全に習得したとしましょう。次はどんな段階があるのでしょうか?
 ようやく、ここに至って、「批評」という言葉が登場します。言い換えれば、一冊の本のいわんとしていることを的確に引用してレジュメしたり、コント・ランデュすることができぬ限りは、批評という大それた行為に踏み切ってはいけないのです。(「批評という大それた行為」p.26)


◎宇佐美寛(編著)『作文の論理-〈わかる文章〉の仕組み-』東信堂(1998)より

 全て、主張には証拠が要る。文章で何かを主張する場合、主張の証拠をその文章に書きこまねばならない。前述のように、事例も強力な証拠になる。また、他の文章の内容について主張するためには、その文章からの引用が不可欠である。
 他人の文章の内容を引用無しで論ずるのは無礼である。証拠も出さずに何かを主張しているわけである。
 また、読者にも〈どんな素材で論じているのか〉、〈どんな証拠で論じているのか〉を示さねばならない。引用が要る。
 要するに、引用によって、筆者と読者、そして対象である文章の筆者は、同じ素材を共有し、平等の関係になるのである。(「第四章 引用によって視線を低くする」p.33)

 「引用無きところ、印象はびこる」である。あるいは「引用無きところ、インチキはびこる」と言ってもいい。(同上p.41)

  1. 2006/08/07(月) 16:51:18|
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《購書》 2006.08.02 アカデミイ書店金座街店

アカデミイ書店金座街店
前日に引き続き。

●2006171,蒐書日誌 一,大屋幸世,,皓星社,,2001,¥1,600
 本に関する本なので。
蒐書日誌1

●2006172,夕刻のコペルニクス,鈴木邦男,,扶桑社,,1996,¥105
 鈴木邦男なので。安かったし。
  1. 2006/08/06(日) 06:01:32|
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《読書》岩田一彦『社会科授業研究の理論』明治図書

岩田一彦


●〔51〕岩田一彦『社会科授業研究の理論』明治図書 1994
(2006.07.28読了)
 意外とあっさり読めました。前半部分は社会科教師のための知的生産の方法という趣でした。

 どんなに多忙だという教師でも、一〇日に一冊は、読書をするだろう。それさえもできていないとしたならば、知的生活者としての最低限のこともしていないことになる。(p.17)

 と断定されても……。
  1. 2006/08/05(土) 10:03:53|
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《購書》 2006.08.01 アカデミイ書店金座街店

アカデミイ書店金座街店

●2006167,古本屋「シネブック」漫歩,中山信如,,ワイズ出版,,1999,¥2,000
 面白いかと思って。

●2006168,教皇の手文庫,中村正〓,,文藝春秋,,1998,¥450
 面白いかと思って。

●2006169,悪役レスラーは笑う-「卑劣なジャップ」グレート東郷-,森達也,,岩波書店,岩波新書,2005,¥450
 面白いかと思って。
悪役レスラーは笑う

●2006170,姜尚中の政治学入門,姜尚中,,集英社,集英社新書,2006,¥400
 知的興味関心から。
  1. 2006/08/04(金) 19:09:42|
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《購書》 2006.07.29 廣文館福山ロッツ店

廣文館福山ロッツ店

●2006162,私家版・ユダヤ文化論,内田樹,,文藝春秋,文春新書,2006,¥787
 内田樹なので。
私家版・ユダヤ文化論

  1. 2006/08/03(木) 20:48:58|
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《購書》 2006.07.29 ブックオフ神辺店

ブックオフ神辺店
ブックオフ神辺店でも新書が値上がりしていました。

●2006155,情報大航海術-テ-マのつかみ方・情報の調べ方・情報のまとめ方-,片岡則夫,,リブリオ出版,,1997,¥105
 職業上の興味と関心から。

●2006156,燃え続けた20世紀 分裂の世界史-かくてエゴ剥き出しの時代が始まった-,A.L.サッチャー,大谷堅志郎,祥伝社,祥伝社黄金文庫,2001,¥105
●2006157,旧ソ連ウォッチング,金山宣夫,,社会思想社,現代教養文庫,1992,¥105
 以上、知的興味関心から。

●2006158,ノモンハンの夏,半藤一利,,文藝春秋,文春文庫,2001,¥105
ノモンハンの夏


●2006159,それは違う!,日垣隆,,文藝春秋,文春文庫,2001,¥105
 日垣隆なので。

●2006160,ベルリンの秋(上),春江一也,,集英社,集英社文庫,2001,¥400
●2006161,ベルリンの秋(下),春江一也,,集英社,集英社文庫,2001,¥105
 面白いかと思って。
  1. 2006/08/02(水) 21:09:22|
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