Im Anfang war das Buch-購書&購盤日記-

本やCDを買う日々の記録です。完全版はこちら → http://blog.goo.ne.jp/azev

《購書》 2007.01.20 啓文社ポートプラザ店

啓文社ポートプラザ店



◎ホイチョイ・プロダクション『気まぐれコンセプトクロニクル』小学館 2007


○内容紹介
連載25年、4コマ漫画による日本現代史!80年代『見栄講座』、90年代『東京いい店やれる店』と10年サイクルでベストセラーを生み出すホイチョイ・プロダクションズが、1981年からビッグコミックスピリッツで連載し続けるギョーカイ4コマ漫画「気まぐれコンセプト」をセレクトし、年代別に総力編集。フキダシ内の「ジュリアナ」「ザウス」などのトレンド語句には脚注を入れ、バブル前夜からバブル再来?といわれる今日までの四半世紀をふり返る、究極の輪廻転生日本現代史エンサイクロペディア。2月公開のホイチョイ映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」と連動し、来たるべき“バック・トゥ・ザ・バブル”ブームの指南書として、満を持しての発売!

 私自身は“トレンディー”な生活とは無縁の人間ですが、この作品は好きで『ビッグコミック・スピリッツ』誌上でずっと読んでいます。
 ホイチョイ・プロダクションズの作品では、20年位前に『見栄講座-ミーハーのための戦略と展開-』小学館(1983)『OTV』ダイヤモンド社(1985)を買って読んでいます。
 『気まぐれコンセプト』は一度単行本になっていますが、その後、なかなか本になりませんでした(下記参照)。ですから本書は待望の書でした。
 
『気まぐれコンセプト』は、ビッグコミックスピリッツ誌上に1981年10月から連載され、今もつづく4コママンガです。(中略)
 初期の作品は、連載開始3年後の1984年初夏に、一度、単行本にまとめて出版しましたが、それ以後23年間、一度も単行本にまとめることなく描き溜め続けてつづけてきました。本書は、その23年分のマンガを精選し、年代順にまとめたものです。(「はじめに」より)

 昨年末に、『ビッグコミックスピリッツ』誌上でこの本が出ることを知りました。当初は1月10日発売となっていましたが、少し遅れました。アマゾンでは1月20日発売予定となっていたのですが、あまり期待せずに書店に行ってみると、入り口付近にどーんと平積みになっていました。もちろん即ゲットです。
 1000ページ近い大部な本なので、チビリチビリと楽しみながら読んでいきました。堪能いたしました。

 なお、細かいことですが、p.764の脚注に「1999年、ベッカムはトヨタカップ出場のマンチェスター・ユナイテッドの一員として来日。その祭、女性自身が「イギリスの人気者」として数回にわたり記事に。」とありますが、「その祭」は「その際」の誤植ですね。
 それから、p.833の右側のマンガの2コマまに2003年に初めて、『敬老の日』の翌々日の水曜が、『秋分の日』となり、間の火曜が『国民の休日』となって、土曜から水曜まで5連休となります。」とありますが、「2003年」は「2009年」の間違いです。
 さらに蛇足ですが、p.850の左側のマンガの4コマめはオチがQRコードになっています。携帯電話で読んでみると、ちゃんと読めました(笑)。
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  1. 2007/01/31(水) 05:03:19|
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《読書》安原顯『安原顯の乱聴日記』音楽之友社(その1)



●〔7〕安原顯『安原顯の乱聴日記』音楽之友社 1999
(2007.01.20読了)〈2006251〉

○内容紹介
知ってる音楽なんてつまらない。知らないから聴き、大当たりした時の感動がたまらないのだ! 天才ヤスケンのパワフルな音楽生活。『ステレオ』連載の単行本化。

 安原顯は自称“スーパーエディター”、“天才ヤスケン”として有名ですが、私はエラソーな感じがして遠ざけていました。ジャズ評論をすることは知っていましたが、古本屋でパラパラ覗いてみると、クラシックについても言及されていたので買って読みました。
 読んでみると予想通りエラソーなヤツでしたが、中身は結構面白く、突っ込みどころ満載でした。

○どっちがガキだ
これらのCDを聴きまくってヨガっていたら、この日、NHK「ラジオ深夜使」の生出演のあったことをすっかり失念、午後九時過ぎ、家人に言われ、「ハッ」と思い出し、慌ててタクシーに飛び乗り、かろうじて間に合う。三か月に一度の出演ゆえ、覚えている筈もなく、担当ディレクターが当然、前日電話なりFAXをして注意を喚起すべきだが、それをしない。ガキではなく、五〇過ぎと思しきディレクターがこのレヴェルなのだから、若い担当者の教育などできるわけもないのだ。こうしたこと一つを取っても、日本崩壊の日は近いと確信する。(p.162)

 たとえ三か月に一度であろうと、契約した出演は自分で覚えているべきでしょう。どっちがガキかわかりませんね。

○なぜか怒りまくってます
商品知識は皆無の癖に「尊大」な売り子が多過ぎる。これは一体どういうことなのか。むろん、その時の店員も、「有難うございました」の一言もなかった。なぜ、このような馬鹿現象が出来したのか。一つは「東京」といっても東京人はわずかに数パーセント、あとはすべてカッペだからだ。カッペとは挨拶を知らず、怒りも知らぬ輩のことを指す。もう一つの理由は、客の大半が「社畜」、これも大きい。「社畜」の第一条件は絶対に「怒らぬ」「逆らわぬ」ことだからである。日本は「カッペ」と「社畜」で成り立っているため、気違い北朝鮮ごときが日本にミサイルをぶち込んでも国民は誰一人怒らず、自衛隊、政府ともに「まことに遺憾、ただいま調査中」でしかなかった。諸君は、「衆議院はただちに解散せよ!」と叫び、怒っている隣人を見たことかおるか。マスコミは権力側の回し者ゆえ、このことについても当然アジらない。(p.200)

 投票したい候補者がいないため東京都知事選は棄権。民度の低い衆愚は、裕次郎の兄というだけの理由で入れるだろうとの予想通り、クズ慎太郎が選ばれた。長島茂雄が立候補すれば、間違いなく彼が都知事に選ばれるだろう。大阪ではゴミ漫才師が再選、対抗馬が共産党だけとは、いわば無投票と同じではないか。いずれにしても、壊滅間近、五流の後進国日本らしい衆愚による衆愚のための衆愚選挙だ。民主主義とは、国民が馬鹿では単なる衆愚主義に陥り、国は滅びるのだ。滅びてもいいとはいえだ。(p.286)

○意外にセコイ
この店(引用者註:ディスク・ユニオン)で、やけに心に染みるCDがかかっていたので「誰の演奏ですか」と訊くと、ハイティンク/シフのベートーヴェン『ピアノ協奏曲全集』だと言う。CD三枚組で五三五〇円とは高くないが、他の店ならもっと安いのではと、イジケ心が働き思いとどまるが、どうしても、いま店内で鳴っている第二番が聴きたくなり、ツィマーマンを買う。退院後、銀座のHMVを覗くと、シフは五六五〇円たった。結局、渋谷タワー・レコードで四九九〇円で買う。(p.45)

 また、本書のあちこちに、知り合いに本やCDを「タカる」という場面が出てきます。あまり品性が高い行為とは思えませんが。

〈To be continued.〉
  1. 2007/01/30(火) 05:40:52|
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《読書》奥田英朗『イン・ザ・プール』文藝春秋

イン・ザ・プール


●〔6〕奥田英朗『イン・ザ・プール』文藝春秋 2002
(2007.01.19読了)

○内容紹介
トンデモ精神科医伊良部登場!深夜のプールに忍び込みたいと思ったこと、ありませんか?水泳中毒、ケータイ中毒、持続勃起症…ヘンなビョーキの博覧会。新・爆笑小説。

 市民図書館で借りました。言わずと知れた有名な作品ですが、期待通り面白く読めました。調べてみるとドラマ化、映画化されているようですね。
  1. 2007/01/29(月) 05:43:48|
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《周辺機器》 2007.01.27 USBフラッシュメモリ

アプライド福山店
バッファロー RUF-C1GL/U2E

◎USBフラッシュメモリ バッファロー RUF-C1GL/U2E(1GB) ¥2,699

 USBフラッシュメモリが1本あってもいいかなと思いました。容量は1GB。とりあえず楽天市場で調べてみると最安値は1,700円程度でした(1/26時点)。しかし、当然ながら送料がかかります。店売で2,000円台だったら買いかなと思いました。
 1/27のチラシで見てみると、ヤマダ電機が¥2,950、デオデオが¥2,980でした。さらに調べてみると、アプライドでサイト上からチラシをプリントアウトしていくと¥2,699ということで、無事ゲットできました。
  1. 2007/01/28(日) 07:24:33|
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《購書》 2007.01.19 ブックオフ神辺店

ブックオフ神辺店
アイルランド問題とは何か

●2007022,アイルランド問題とは何か-イギリスとの闘争、そして和平へ-,鈴木良平,,丸善,丸善ライブラリー,2000,¥105
 知的興味関心から。
  1. 2007/01/27(土) 05:31:25|
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《購書》 2007.01.17 ブックオフ福山野上店

ブックオフ福山野上店
日本を滅ぼす教育論議

●2007021,日本を滅ぼす教育論議,岡本薫,,講談社,講談社現代新書,2006,¥400
 知的興味関心から。
  1. 2007/01/26(金) 05:19:34|
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《読書》グレッグ・アイルズ(著)中津悠(訳)『甦る帝国』(下)講談社文庫



●〔5〕グレッグ・アイルズ(著)中津悠(訳)『甦る帝国』(下)講談社文庫 1999
(2007.01.16読了)〈2005298〉

○内容紹介
核を掴んだ「不死鳥(フェニックス)」が殲滅への翼を広げる!ヘス文書を狙う秘密組織〈フェニックス〉に妻イルゼを誘拐されたハンスは、父親ハウアー警部、イスラエル工作員スターンらと、南アフリカへ救出に向かう。だが現地では「第3帝国」復活を目論む、恐るべき核謀略が進んでいた。各国精鋭部隊が展開する非情なスパイ・アクションに息を呑むサスペンス巨編!

 上下巻あわせて1256ページという大部な本でしたが、かなりの速度を持って、面白く読むことができました。
 ジャンル分けすれば国際謀略小説ということになるのでしょうが、フォーサイスとは違って、もっとドロドロした感じでした。それは、登場人物が様々な情念(夫婦の愛、親子の愛、愛国心、復讐心、狂気、功名心etc.)によって動いているからでしょう。それぞれにキャラも立っていました。
 下巻の後半は息詰まるアクション場面の連続で、衝撃のフィナーレへとなだれ込みます。

※「MysteryBest ???―みすべす―」より
  1. 2007/01/25(木) 05:54:00|
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《読書》グレッグ・アイルズ(著)中津悠(訳)『甦る帝国』(上)講談社文庫

ルドルフ・ヘス


●〔4〕グレッグ・アイルズ(著)中津悠(訳)『甦る帝国』(上)講談社文庫 1999
(2007.01.13読了)〈2006277〉

○内容紹介
その極秘文書は、世界を震撼させるものだった!第2次大戦初期、ヒトラーの命を受けた副総統ヘスは、容貌の酷似した大尉と共に英国へ極秘潜入する……。戦後、西ベルリンに収監された“囚人ヘス”が謎の死を遂げ、刑務所跡で巡査部長ハンスはヘスの手記を発見。国際紛争の火種にもなるこの極秘文書を奪取すべく、欧米・中東各国謀報機関が暗躍・激闘を開始した!

 感想は(下)で。

※画像はルドルフ・ヘス

  1. 2007/01/24(水) 05:25:31|
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《購書》 2007.01.13 啓文社ポートプラザ店

啓文社ポートプラザ店


◎『本の雑誌』2007年2月号(本の雑誌社) ¥530

 『本の雑誌』なので。

『彷書月刊』2007年1月号


◎『彷書月刊』2007年1月号(彷徨舎) ¥735

特集が「みんなでふるほんまんが」だったので。
  1. 2007/01/23(火) 05:53:40|
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《購書》 2007.01.13 古本市場曙店

古本市場曙店
ふる1カードの500円の金券を使うために。私が欲しい本は無かったので、娘たちの本に使いました。

おまじない大百科

◎おまじない大百科,マイバースディ編集部 (編) ,,実業之日本社,ヤングセレクション,2000,¥105
 娘(小4)が欲しがったので。

◎名探偵コナン(8),青山剛昌,,小学館,少年サンデーコミックス,1995,¥168
 娘(小1)が欲しがったので。

王家の紋章(9)

◎王家の紋章(9),細川智栄子,,秋田書店,プリンセスコミックス,1981,¥168
王家の紋章(10)

◎王家の紋章(10),細川智栄子,,秋田書店,プリンセスコミックス,1982,¥168
 家に私が買った『王家の紋章』が8巻まであります。娘たちがそれを読んで、続きを読みたがったの買いました。
  1. 2007/01/22(月) 05:24:48|
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《購書》 2007.01.07 ブックオフ福山野上店

ブックオフ福山野上店
思想としての全共闘世代

●2007017,思想としての全共闘世代,小阪修平,,筑摩書房,ちくま新書,2006,¥400
●2007018,社会学を学ぶ,内田隆三,,筑摩書房,ちくま新書,2005,¥400
●2007019,中華民国-賢人支配の善政主義-,横山宏章,,中央公論新社,中公新書,1997,¥105
●2007020,「南京事件」の探究-その実像をもとめて-,北村稔,,文藝春秋,文春新書,2001,¥105
 以上、知的興味関心から。
  1. 2007/01/21(日) 18:16:10|
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《読書》田中啓文『ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺2』集英社



●〔3〕田中啓文『ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺2』集英社 2006
(2007.01.06読了)

○内容紹介
上方落語をなめたらあかん! 舌好調第2弾!! 落語家笑酔亭梅寿に弟子入りした金髪トサカ頭の不良少年竜二。どつかれ、けなされ、江戸落語や漫才にこけにされ、時には事件に巻き込まれながら、成長していく。青春落語ミステリ、待望の第2弾。

 前作の『笑酔亭梅寿謎解噺』を読んで、あまりにも面白かったので、市民図書館で借りて読みました。こちらも大変に面白く読むことができました。
 タイトルには「謎解噺」とありますが、ますますミステリ色は薄れ、完全にビルドゥングスロマンと言ってもいいのではないかと思います。

 キャラも立っています。
 主人公の竜二は、「若さはバカさ」丸出しなのですが、そのストレートさがいいです。チカコとの仲も気になります。
 その竜二をやさしく見守る姉弟子の梅春。幸せになって欲しいと思います。
 師匠の梅寿は、一見理不尽に見えて、実は何でもお見通しで、でもやっぱり理不尽です。
 兄弟子の梅雨も、ここまでイヤミを徹底するとかえって清々しく思えます。

 梅寿が弟子達を引き連れて松茸芸能から独立する場面は、三遊亭円生の落語協会脱退騒動を思わせました。
  1. 2007/01/20(土) 06:46:12|
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《購書》 2007.01.05 ブックオフ神辺店

ブックオフ神辺店
前日に続いて。

●2007016,物は言いよう,斎藤美奈子,,平凡社,,2004,¥850
 斎藤美奈子なので。

名探偵コナン(6)

◎名探偵コナン(6),青山剛昌,,小学館,少年サンデーコミックス,1995,¥105
◎名探偵コナン(7),青山剛昌,,小学館,少年サンデーコミックス,1995,¥105
 娘たち(小4・小1)が欲しがったので。
  1. 2007/01/19(金) 05:38:19|
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《購書》 2007.01.04 ゲオ福山店(古本工房)

ゲオ福山店(古本工房)
ベスト電器福山本店内にあります。

ハナシがちがう!

●2007015,〈在日〉という生き方-差異と平等のジレンマ-,朴一,,講談社,講談社選書メチエ,1999,¥105
 知的興味関心から。
  1. 2007/01/18(木) 06:05:45|
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《購書》 2007.01.04 ブックオフ神辺店

ブックオフ神辺店
プレゼントをもらいたくて、かなり粘りました。

●2007005,レーニンをミイラにした男,イリヤ・ズバルスキー サミュエル・ハッチンソン,赤根洋子,文藝春秋,文春文庫,2000,¥105
 面白いかと思って。

●2007006,日本の名随筆〈別巻 22〉 名言,外山滋比古(編),,作品社,,1992,¥105
 面白いかと思って。

●2007007,キッチュワールド案内,唐沢俊一,,早川書房,,2002,¥105
 唐沢俊一なので。

●2007008,時代はブログる!,須田伸,,アメーバブックス,,2005,¥105
 面白いかと思って。

●2007009,総理の値打ち,福田和也,,文藝春秋,,2002,¥105
 面白いかと思って。

●2007010,「派閥」の研究,山本七平,,文藝春秋,文春文庫,1989,¥105
 知的興味関心から。

●2007011,太平洋戦争の失敗・10のポイント,保阪正康,,PHP研究所,PHP文庫,1999,¥105
 保阪正康なので。

●2007012,運命の息子(上),ジェフリー・アーチャー,永井淳,新潮社,新潮文庫,2003,¥105
●2007013,運命の息子(下),ジェフリー・アーチャー,永井淳,新潮社,新潮文庫,2003,¥105
 ジェフリー・アーチャーなので。

ハナシがちがう(正)
●2007014,ハナシがちがう!-笑酔亭梅寿謎解噺-,田中啓文,,集英社,集英社文庫,2006,¥300
 既に図書館で借りて読んでいるのですが、あまりにも面白かったので買ってしまいました。

  1. 2007/01/17(水) 05:56:10|
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《TV》2007.01.14 「華麗なる一族」(第1回)

ドラマ「華麗なる一族」

 TBSの開局55周年記念番組として、「華麗なる一族」が始まりました。原作は今から25年ほど前に読みました。映画(1974年・山本薩夫監督)も見ました。いずれも深く感銘を受けました。1974年には山村聰主演でテレビドラマ化しているそうですが、これは未見です。
 今回のドラマでは主役が万俵大介から万俵鉄平に変更され、その鉄平をキムタクが演じています。私としては違和感の塊で、見ていて苦しい感じです(映画では仲代達矢)。また、大介の北大路欣也も映画の佐分利信の凄みには及ばない感じです。まあ、別物として楽しむべきなのでしょう。
 同じ山崎豊子原作のドラマのリメイクということで「白い巨塔」を連想させます。「白い巨塔」では時代が現代に移されていました。「華麗なる一族」では昭和40年代のままです。これはこの方がいいでしょう。制作は大変だと思いますが。
 なお、TBSの公式ホームページのCAST紹介では、キムタクのみ写真がでていません。ジャニーズの肖像管理、恐るべし。

※日曜劇場・華麗なる一族

※華麗なる一族(ウィキペディア)
  1. 2007/01/16(火) 05:57:04|
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《購盤》 2007.01.04 ブックオフ神辺店

ブックオフ神辺店

◎スウィトナー/ブルックナー:交響曲第8番
 ブルックナー:交響曲第8番
  オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン
ドイツシャルプラッテン 2枚組 ¥950

 スウィトナーなので。安かったし。


◎ズスケ/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、パルティータ全曲
 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、パルティータ全曲
  vn:カール・ズスケ
ドイツシャルプラッテン 2枚組 ¥950

 バッハなので。安かったし。
  1. 2007/01/15(月) 06:01:02|
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《読書》吉川潮『芸能鑑定帖』牧野出版(その2)

(承前)
○落語界人事
 先日、桂三枝が上方落語協会会長に就任した。のことに関して、私はある情報を得ていた。それは、露乃五郎前会長が健康上の理由で勇退するにあたり、次期会長に笑福亭仁鶴を指名したというのだ。
 大阪では東京と違って、これまで会長を協会員の選挙で選んでいた。(中略)
 従って、五郎会長の後継者指名は、一部の協会員の間で反発があった。「やっぱ選挙で選ぶのがええんちゃうか」てなもんであろう。(中略)
 さて、上方落語協会だが、結局選挙で決めることになったようで、その結果三枝が選ばれた。仁鶴は立候補したのか、それとも他の対抗馬が出たのか、情報が入っていないのでわからないが、私は三枝が人望があって選ばれたとは思えない。
 これはあくまでも私の推測だが、三枝に投票した落語家たちは、もし三枝が選ばれたら、必ず上方落語界のために「いい仕事をする」と踏んだのではなかろうか。三枝のような売れっ子落語家は、会長という地位を与えられれば、業界のために仕事をするはず。たとえ三枝が嫌いでも、役に立ちそうだから選ぶ。これこそ関西人の合理主義では、と推測する。(「桂三枝が選ばれた理由」pp.82~84)

 これに対して、落語協会は三遊亭圓歌現会長が生きている間は努めるはずだ。亡くなった後の人事が問題で、副会長の鈴々舎馬風がすんなり昇格するのはありえない。同じ小さん門下の実力者、柳家小三治が黙っていないだろうし、筆頭理事の三遊亭金馬、橘家圓蔵らの思惑もあって予想が難しい。(中略)
●付記(中略)
 落語協会は私の予想に反して圓歌会長が退き、馬風副会長が会長に就任した。ネタだった『会長への道』がマジになってしまった。このニュースがマスコミで報道されなかったのは、協会の広報活動の稚拙さによるものだ。(「落語界の人事問題」pp.127~128)

 どの世界にも人事の裏というのはあるもんですね。
※拙ブログ「《person》鈴々舎馬風 」

○襲名
 近い将来、花緑は六代目小さんを襲名するはずだ。そのことを一番楽しみにしていたのは小さん自身であったろう。(中略)
●付記
 私は花緑が六代目を継ぐものだと思い込んでいたが、実子の三語桜が継ぐことになり、平成十八年の秋に襲名披露興業が行われる。
 三語桜という名跡が「留め名」と言われるほど大きな名跡なので、三語桜自身、父親が亡くなった後も小さんを継ぐ気はなかったのではないか。襲名する気になったのは、周囲が強く勧めたからに違いない。
 周囲とは小さんの門下の弟子たちで、彼らは花緑に継がせたくなくて三語桜を担いだと勘ぐれなくもない。というのも、花緑は談春、志らくなど立川流の落語家と親しい。また、商業演劇公演に出るなどそういったことが気に入らない連中が一門にいる。
 三語桜も芸術祭の演芸部門で大賞を獲ったことで自身が湧き、「俺が継いだっていいじゃないか」という気になったのだと思う。
 かくして六代目小さん襲名が決まった。あくまでもこれは私の推測であるが。(「小さん師匠の思い出」pp.63~64)

 私は故人(引用者註:古今亭志ん朝)と親しくお付き合いをしたことがない。自他共に認める「談志派」だから、志ん朝との個人的な付き合いを敬遠していたこともある。また、師匠のゴルフ仲間である桂小益が桂文楽を襲名する際、私が「あんな人に名人文楽の名跡を継いで欲しくない」と書いたのを師匠が読んで怒っていると聞き、ますます遠ざかるようになった。(「サザンと矢沢」p.149)

 私と小朝との付き合いは長くて深い。(中略)なのに、小朝が仕切る義弟の正蔵襲名をどうして否定的に見ているかというと、正蔵の実家、つまり海老名香葉子氏が家長の海老名家に、新興宗教団体に似た偽善性と欺瞞性を感じるからだ。(「こぶ平の正蔵襲名に物申す」p.199)

 襲名は難しいですね。
 先代がいくら名人だからといって、それに見合う人を待っていたらいつまでたってもその名跡が空白のままになってしまいます。名跡というのは山あり谷ありだから(名人もいればセコもいる)、少々セコでも襲名させて名跡を繋いでいくこということも必要なのではないかと思います。
 ただ、あまりにも血縁を重視するのはどうかと思います。歌舞伎じゃあるまいし。

快楽亭ブラック

○快楽亭ブラック
(不始末をしでかした快楽亭ブラックについて)このところとみに優しくなっている師匠は、三十年以上仕えた弟子に破門を宣告するのは忍びなかったのか、「顧問に任せる」と私に処分を預けた。
 師匠宅のマンションを出て、ブラック夫婦と近所の喫茶店に入り、私は言った。
「また競馬をやったら、俺から師匠に頼んで破門にしてもらうと言ったよない。お前をこのまま立川流に置いといんたんじゃ、金を貸している方々たちに対してしめしがつかない。出てってくれねえか」
 破門よりは脱会のほうが体裁がいい。一般の会社で言えば、懲戒免職のところを辞表を提出させ辞職扱いにしてやろうという温情処分だ。さすがにブラックも観念して、「わかりました」とうなだれた。こうしてブラックの立川流脱会が決まった。
(中略)
●付記
 名前を書くのも汚らわしいので「外人」と書く。かの外人は月刊誌に発表した手記の中で私への恨みごとを書いた。
 吉川顧問は『突飛な芸人伝』の中で月亭可朝の借金を好意的に捉えているのに、自分の借金を責めるのは、自分に三十万円貸しているからだと。また、家元は許すつもりで処分を任せたのに、顧問の一存の除名にしたというのである。
 馬鹿ぁ言っちゃいけない。(後略)(「快楽亭ブラックの不始末」pp.243~245)

 相当怒っているみたいですね。

※快楽亭ブラックの出直しブログ

 巻末に「人名さくいん」がついています。これは評価できることだと思いますが、残念ながら、「鈴々舎馬風」、「鈴々舎馬桜」が「さ行」にはいっていました。
  1. 2007/01/14(日) 10:08:19|
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《読書》桐野夏生『メタボラ』(朝日新聞連載)

メタボラ

●〔番外〕桐野夏生『メタボラ』(朝日新聞連載小説 2005.11.28~2006.12.21)
 朝日新聞に連載されていた小説です。最初は訳のわからん話だなと思いながら読んでいましたが、途中からだんだん惹き込まれていきました。
 特に磯村ギンジの正体がわかり、その過去について語られていくところは、ドキドキしながら読みました。ごく普通の生活をしていた大学生が、どんどんと不幸にはまっていく様には、救いようの無い恐ろしさを感じました。
 桐野夏生は「「メタボラ」連載を終えて 必死に生きる若者たち」(朝日新聞2006.12.27付)で次のように書いています。
「メタボラ」はどういう小説かと、聞かれれば、「ことごとく希望を潰されながらも必死に生きる、若者の愛と絶望の物語です」とでも答えようか。

 ネット上で検索してみると、いろいろなブログやサイトで言及されているようですね。
 中には、ワードの入力練習として「メタボラ」を全部入力した方もおられました。
  ↓
※聞くも涙、笑うは・・・どうよ?

  1. 2007/01/13(土) 08:48:21|
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《購書》 2007.01.03 啓文社コア春日店

啓文社コア春日店
何年かぶりに行きました。

◎『ヤフーインターネットガイド』2月号 ¥790
 情報収集のため。
  1. 2007/01/12(金) 05:04:33|
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《購書》 2007.01.03 ブックオフ福山蔵王店

ブックオフ福山蔵王店
買い初め。1時間半ほど粘ったのですが、収穫は乏しかったです。

●2007001,知に働けば蔵が建つ,内田樹,,文藝春秋,,2005,¥800
●2007002,態度が悪くてすみません-内なる「他者」との出会い-,内田樹,,角川書店,角川oneテーマ21,2006,¥350
 内田樹なので。

と学会年鑑BLUE

●2007003,と学会年鑑BLUE,と学会,,太田出版,,2003,¥105
 と学会なので。

●2007004,勝負-人生は日々これ戦場-,升田幸三,,サンケイ出版,サンケイドラマブックス,1971,¥105
 懐かしかったので。
  1. 2007/01/11(木) 05:28:54|
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《読書》田中啓文『笑酔亭梅寿謎解噺』集英社



●〔2〕田中啓文『笑酔亭梅寿謎解噺』集英社 2004
(2007.01.02読了)

○内容紹介
不良少年&老噺家、笑いと涙の落語ミステリー!無理やり落語家に弟子入りさせられた、不良少年の竜二。師匠にどつかれ、兄弟子には嫌がらせを受ける毎日。逃げる機会をうかがっていた竜二だったが、そんな中、事件が…。本格落語ミステリー。

 市民図書館で借りて読みました。大変面白く、一気に読了しました。
 不良少年の竜二(笑酔亭梅駆)が、六代目笑福亭松鶴を彷彿とさせる師匠に弟子入りし、様々な不条理に出会いながら成長していくという物語です。テレビドラマの「タイガー&ドラゴン」を連想させますが、時間的にはこちらの方が先です。
 タイトルが「謎解噺」となっているよう、竜二が意外なキレを見せて謎を解いていくという趣向になっていますが、ミステリー仕立てにする必然性は無かったと思います。
 田中啓文の作品は初めて読んだのですが、そのしょーもないネーミングには結構笑わせてもらいました。

 ・梅林狩(ばいりんがる)…梅寿の元弟子。竜二の元担任。英語教師。
 ・梅春(うめはる)…竜二の姉弟子。元ミナミのソープ嬢。「ばいしゅん」と読めるから。
 ・梅雨(ばいう)…竜二の兄弟子。大学出の鬱陶しいやつ。
 ・梅刈子(ばいかるこ)、蟻梅(ありばい)…梅寿の弟子。
 ・めぞん漆黒…築40年のボロアパート。
 ・吉凶…ミナミの超高級料亭。


 でも、上方落語家のモデルって結局、六代目笑福亭松鶴になっちゃうんでしょうね(“人間国宝”桂米朝ではなく)。中島らもの『寝ずの番』もそうだったと思います。
  1. 2007/01/10(水) 05:28:30|
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《読書》大崎梢『配達あかずきん-成風堂書店事件メモ-』東京創元社(ミステリ・フロンティア)


●〔1〕大崎梢『配達あかずきん-成風堂書店事件メモ-』東京創元社(ミステリ・フロンティア)2006
(2007.01.02読了)

○内容紹介
「いいよんさんわん」―近所に住む老人に頼まれたという謎の探求書リスト。コミック『あさきゆめみし』を購入後、失踪した母の行方を探しに来た女性。配達したばかりの雑誌に挟まれていた盗撮写真…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の良いアルバイト店員・多絵のコンビが、さまざまな謎に取り組んでいく。初の本格書店ミステリ、第一弾。

 「本の雑誌」2006年上半期エンターテインメント・ベスト10で第2位ということで、市民図書館で借りて読んだのですが、正直言って期待はずれでした。決して面白くないという訳ではないのですが、期待が大きすぎたのでしょう。
 書店員・杏子とアルバイト店員・多絵のコンビが日常のふとした謎に取り組んでいくということで、北村薫の円紫さんシリーズを連想してしまいました。
 巻末には書店員による解説座談会がついていました。むしろこちらの方が面白かったと言ったら失礼でしょうか。
青野(引用者註:書店員) (中略)また、書店の日常的な作業説明の一つひとつが、謎解きプラスおまけの知識、謂わばお買い得感(一粒で二度おいしい)となっているのも、いいですね。読者にそれと気付かせない啓蒙小説。知られざる書店の実態を、世間の人に広く知らしめる……と言うと、いま笑ってしまいそうになりましたが、案外その役割は大きいかも。(p.226)

 この本はあちこちで評判が高いようなのですが、それは上記に見られるような書店啓蒙小説としての側面が大きいからなのではないのでしょうか。しかし、書店の裏側を知るだけのためなら、むしろ『暴れん坊本屋さん』を読んだほうが……。

○ちょっといい話
飯窪 あるとき、お客様からこの間の月曜の朝日新聞に載った本が欲しい、と言われたことがあります。月曜ということは書評欄ではない。出版社も正確なタイトルもわからないと仰るので、最後の手段とばかり、直接朝日新聞に電話して、月曜日の新聞に載っていた書籍名を、広告も含めてすべて読み上げてもらい、電話をかけているわたしの隣におられたお客様にいちいちお伝えする、という作業を小一時間ほど続けました。
伊藤 えー、そこまでやるか!
鶴岡 本屋の鑑だ。凄いですねぇ。それで、見つかったんですか?
飯窪 お陰様で。一冊のビジネス書――もう書名は忘れてしまいましたが――のタイトルに、お客様が「それ!」と歓声を上げられて。無事判明したときには、新聞社の方、お客様と奇妙な連帯感が生まれたものです。書店員はお客様の味方です。(p.230)

  1. 2007/01/09(火) 05:28:12|
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《読書》佐々木俊尚『ネットvs.リアルの衝突-誰がウェブ2.0を制するか-』文春新書



●〔101〕佐々木俊尚『ネットvs.リアルの衝突-誰がウェブ2.0を制するか-』文春新書 2006
(2006.12.30読了)〈2006314〉

○内容紹介
インターネットは「ウェブ2.0」というパラダイムの出現で大きな岐路に立たされた。ネット社会の理想は国家権力と激突し、インターネットの覇権を巡って国家間の総力戦が開始された! 渾身のネット社会未来論。

 佐々木俊尚氏の本は『グーグル Google-既存のビジネスを破壊する-』文春新書(2006)『ウェブ2.0は夢か現実か?-テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力-』宝島社新書(2006)を読んで面白かったので、この本も即買い、即読みでした。
 全部で11章からなっていますが、前半の6章はWinny裁判にあてられています。この事件について詳細に述べられていたので、大変興味深く読むことができました。

Winny開発者の金子勇氏に対して、京都府警による家宅捜索が入ったのは2003年11月27日でした。
彼は、
 「著作権を侵害する行為を蔓延させて、著作権を変えるのが目的だったんです」
 という論理を展開し始めたのである。
 K警部補は驚き、京都府警に電話して、上司の警部らに相談した。
 「金子がこんなことを言い出したんですよ。どうしたらええんでしょうかねえ」
 だがその場で結論は出ない。K警部補は、「こんな前例のない事件を、現場で判断するのは無理だ」と考え、あくまで参考人聴取として金子被告の言い分をすべて聞き取ることに徹した。
 この日の事情聴取は三時間に反んだ。聴取が終わって金子被告は近くの自宅マンションに帰宅し、そして捜査員たちは京都にその日のうちに戻った。(p.28)

この捜査官によれば、聴取の際には金子被告から、
 「自分が(Winnyを)開発したのは、確信犯的だった」
 「私の狙っていた革命は成功した」
 といった刺激的な発言が飛び出したという。そしてこの日に再度金子被告宅への家宅捜索を実施し、匿名掲示板「2ちゃんねる」に金子被告が書き込んでいたコメントの記録などのデータも、押収したのである。(p.29)

 ところが裁判が始まると……。
 ところが私の期待とは裏腹に、金子披告はみずからが確信していたはずの「明確な意志」については、いっさい□にしなかった。それどころか、「Winnyの開発は、新型のソフトを作り出すことができるかという技術的な実験として行っていたもので、著作権侵害行為の手助けをするという意図ではありませんでした」と自身の思想哲学を否定するような発言を延々と続けたのである。しかも用意した意見書を、ただ早口で読み上げるという方法で―。
 発言の最後に、金子被告は繰り返した。「私は無罪だと思います。私は無罪です」
(中略)
 検察官が作成した冒頭陳述に書かれている金子被告の姿は、明らかに革命家のそれだった。検察官の指摘が正しければ、Winnyは明らかに、世の中をひっくり返し、社会を変革するための道具として開発されたのである。
 そしてこの思想を危険だと警察当局が考えたからこそ、ソフト開発者の異例の逮捕という事態へと展開したのである。その部分を検察側は突いたのだった。
 一方、弁護側の弁論は、金子被告の「明確な意志」についてはいっさい触れず、ひたすら「ソフト開発を罰する行為は是か非か」という論点に絞って反論を展開した。
 「検察官はインターネット社会におけるフ。イル共有に対する無理解によって、わが国の誇るべき頭脳である被告人が生んだ、国際的に見てもきわめて貴重なソフト開発を、国民の代表機関である国会における国家的かつ政策的な議論を待たずして、犯罪行為と決めつけた上で、刑罰の名の下に、闇に葬り去ろうとしているのである」
と述べたのである。

 ひたすらの沈黙
 初公判が終わった後、京都地裁に隣接する弁護士会館で、弁護団と金子被告の記者会見が行われた。
 私は彼に、再度その「明確な意志」を質した。だが被は、早口でこう答えただけだった。
 「今回の開発は、私は完全に日本のためにと思ってやっていまして、もしこれが有罪となると、日本にとって迷惑になると考えています。ですので私は今回、無罪を主張しますし、それを確信しています」
 無罪を勝ち取るためには、著作権への挑戦的な言動は控えるべきだI弁護団からそう進言されたのかもしれなかった。この記者会見で、金子被告はNHKの記者からも「もう少しはっきり主張をおっしゃったらどうですか」と詰め寄られたが、質問には答えずひたすら沈黙を保ったままだったのである。(pp.130~133)

 この本が出版された時点では判決は出ていませんでしたが、2006年12月13日に、京都地方裁判所は罰金150万円(求刑懲役1年)の有罪判決を言い渡しました。被告側は即日控訴して、現在は大阪高裁で係争中です。

 佐々木俊尚氏はこう書いています。
 P2Pはインターネットの理想と考えられ、多くの技術者の関心を惹きっけてやまなかった。
 しかしその反面、P2PはWinMXやWinnyを社会の中に出現させ、「著作権侵害を助長する犯罪的なP2P」として警察権力の摘発を招いた。
 P2Pはこの二つのとらえかたに断絶してしまい、その裂け目は月日を重ねるごとに広がっていったのである。
 私には、金子被告はこの断絶にとらえられてしまった犠牲者だったようにも思える。
 彼は純粋にP2P技術への関心を抱いていたのと同時に、P2Pが引き起こすある種の「破壊」にも魅せられていた。
 それが、金子被告の行動を支配した二つめのバックボーン―インターネットやコンピュータが、この社会を変えうるのではないかという変革思想である。(p.81)

 私自身は、今回の有罪判決はおかしいと思っています。というのは、以下のような危険性があるからです。
 廣瀬克哉・法政大教授は、一九九八年に刊行された『岩波 新・哲学講義⑦自由・権力・ユートピア』(井上達夫編、岩波書店)に掲載された論文「『情報革命』と権力―覇権化・アナキー化・民主化の相克」で、情報革命が社会に与える影響のシナリオを、次の三つに分類している。
 民主化。新たな技術やネットワークによって、コミュニティや統治の仕組みが再編され、あらたな基盤を持った社会が生まれる。
 これは冒頭に紹介したような新たな秩序の誕生であり、それはインターネットの世界に関わっている多くの人が夢見る、理想の姿でもあるだろう。
 そして、アナキー化。リアル社会が解体された結果、社会の基盤は失われ、秩序は崩壊していく。
 しかし廣瀬がこれら二つのシナリオに先駆けて一番目に挙げているのは、覇権化だ。政府や大企業が巨大なパワーによって新技術を内部へと取り込み、みずからの覇権を復活させる可能性があるというのだ。(pp.10~11)
  1. 2007/01/08(月) 05:24:59|
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《読書》浅羽通明『右翼と左翼』幻冬舎新書(その2)

(承前)
○右翼と左翼の語源について
「(フランス革命後、議会で議長席から見て右方の席を占めたことから)保守派」
「(フランス革命後、議会で議長席から見て左方の席を急進派ジャコバン党が占めたことから)急進派」
『広辞苑』で、「右翼」「左翼」の項には、このようなカッコ書きが付されています。いわゆる「語源」となった故事というわけですね。
『日本国語大辞典』にもこうあります。
「(フランス革命当時、国民議会で、穏健派が右方の席を占めたことから)」
「一七九二年フランス国民議会で、議長席から見て、左に急進派であるジャコバン党が議席を占めたところから)」
『新明解国語辞典』も第五版以降に、「(フランス革命時、フランス国民議会で、保守派のジロンド党が議長席から見て右側の席を占めたことから)」「(フランス革命時、フランス国民議会で、急進派のジャコバン党が議長席から見て左側の席を占めたことから)」というカッコ書きを付すようになりました。(中略)
 しかし、これらの辞典の記述は誤りではないにしろ、やや不正確です。どこがというと、一七九二年とか、ジャコバン党、ジロンド党といった固有名詞がです。(pp.51~52)

 右翼と左翼の語源がフランス革命に端を発することは広く知られていることですが、細かく見ていくといいかげんな記述も見られるようですね。
 ちなみに、『大辞林』には「フランス革命における国民公会で議長席から見て右側に保守派のジロンド派が座ったことから保守的・国粋主義的な思想傾向。また、その立場に立つ人や団体。」(Yahoo!辞書で検索。斜体は引用者)となっています。
 なお、フランス革命は次のように推移していきます。
「国民議会」(1789.6.17)→「立法議会」(1791.10.1)→「国民公会」(1792.9.20)→「総裁政府」(1795.10.27)……。
(『ニューステージ世界史詳覧』浜島書店(2002)p.164)


○アンシャン・レジーム
 当時のフランスは、いわゆるアンシャン・レジーム、絶対王政の時代でした。
 第一身分とされた僧侶、第二身分とされた貴族。人口の二割強を占める彼らは特権階級とされ、広大な領地を有し莫大な財産を持つ者も多くいたにもかかわらず、全く課税されなかったのです。(p.54)
 『ニューステージ世界史詳覧』(p.164)によると第一身分(約10万人 0.4%)、第二身分(約40万人 1.6%)、第三身分(農民約2000万人 市民約450万人)となっています。浅羽通明の書く「二割強」というのは間違いですね。

フランス国旗


○Liberte, Egalite, Fraternite
 まず「博愛」は誤解を招きやすい誤訳です。数十年読み継がれている標準的な概説書、桑原武夫編著『フランス革命とナポレオン』(中公文庫・世界の歴史10)も含め、ちゃんとした本では、「友愛」となっています。原語ではフラテルニテ、英語でいうフラタニティですからこれが正しい。
 語源はギリシャ、ラテン語のようで、兄弟愛を指します。そこから血のつながった兄弟同然、いやそれ以上の、特別な仲間の結束、同志愛とか団結心を指すようになりました。キリスト教の隣人愛ともつながるので博愛といえなくもないのですが、それでも基本は信徒同士のものに限定されており、「博」ではないでしょう。(中略)
 ですから「自由・平等・友愛」はむしろ「自由・平等・団結」というべきだといったのは評論家呉智英氏ですが、いっそ「自由・平等・愛国」とまで意訳してもいいかもしれません。(pp.102~103)
 なるほど。


○「密教」と「顕教」
 明治維新でできた政府は、天皇を国家の中心に据えました。しかし、それは薩長出身の国家指導者があやつるロボットでした。大日本帝国憲法制定後、それは立憲国家の象徴的君主というかたちで制度化されたのです。しかし、この近代的政治理論を理解していたのは、東京帝国大学などを卒業し、高級官僚や学者となるようなエリートのみでした。一般庶民、またエリー卜でも軍人向けの教育では、天皇は「万世一系」の「現人神」で全国民の慈悲深い父母と信じさせられたのです。戦後、思想家久野収は、これを仏教内のエリート向け教義と大衆向け教義とのダブル・スタンダードに喩えて、前者を「密教」、後者を「顕教」と呼びました。
 昭和の「右翼」は、明治の権力者が庶民用、軍入用に創り上げたフィクションであるこの「伝統」(顕教)を真に受けました。このフィクションを前提として、私心なき神である天皇が直接支配すれば、農村中心のけがれなき日本が回復できるという。ユートピアを勝手に美化し幻想していったのです。そして学問的エリートたちの通説だった「天皇機関説」(密教)を、天皇陛下を蒸気機関のごとく見倣す不敬な学説ゆえ弾圧すべしと突き上げるまでに到ったのでした(国体明徴運動)。(pp.152~153)
 なるほど。
  1. 2007/01/07(日) 13:58:28|
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《読書》浅羽通明『右翼と左翼』幻冬舎新書(その1)



●〔100〕浅羽通明『右翼と左翼』幻冬舎新書 2006
(2006.12.30読了)〈2006296〉

○内容紹介
「もはや右翼も左翼もない時代」といわれる。が、依然「右‐左」のレッテルはさまざまなものに貼られている。しかし「では右って何?左って?」と訊かれると答えに窮する。「右‐左」の対立軸は何か?なぜ「上‐下」「前‐後」ではないのか?定義はもとより世界史的誕生の瞬間から派生まで、影響された日本の「右‐左」の特殊性から戦後の歪み、現代の問題点までを解き明かし、ここ百数十年の世界史とそれに巻き込まれた日本の歴史がわかる画期的な一冊。


○本書の執筆理由
 右に挙げた文献を一覧すればわかる通り、本書は、新書や文庫を中心とした概説書や入門書ばかりを資料として短期間で書き上げたものです。いずれも入手しやすく何ら専門知識などなくても読めるものであり、いうなれば、本書など誰にでも書けるといえましょう。
 では、なぜそんな本を書いたのか。それはただ、「右翼と左翼」「右と左」という対立軸がよくわからない、わかりやすく教えてほしいと訴える読者がかなり存在し、そうした人々の要望に応える手頃な書物がまるでないという「需要」ゆえであります。本来ならば当然、政治思想や政治学、内外の歴史についての学識豊かな専門家、こうしたテーマについて広く深い洞察ができる著述家こそが、この「需要」に応える適任者というべきでしょう。
 しかしなぜか、専門家や大家とされる先生方による著がない。先生方はより重要な専門のお仕事でお忙しいのか、あるいは己の学問や思想の奥義を究めないうちは未だ通俗啓蒙書など著するべきでないという厳しい謙抑心ゆえなのか、それとも知的関心に富むごく普通の生活者からの「右翼と左翼」「右と左」を手っ取り早くわかりたいという「需要」をご存じないのか、いずれかでしょう。
 一流、もしくはそれに伍する諸賢が著してくれないならば、とりあえずは三流、四流が「需要」を引き受けて、この場をつながなくてはなりますまい。私は、「誘い水」「咬ませ犬」という喩えが好きです。「鳥なき里の蝙蝠」という諺も幼少期より好きでした。「まず傀より始めよ」なる故事も好きです。「三国志」では、諸葛孔明よりも徐庶が好きなのです。
 いずれ、しかるべき学識と洞察力と資格のある先生が、人々の知的欲求のありどころ、「需要」の内容を掴み、右翼と左翼』を十全に解説した決定版を刊行するまで、小著を世に出しておく。それが本書の執筆理由です
(中略)
 イタリア一七世紀の思想家ジャン・バティスタ・ヴィーコは、『学問の方法』(上村忠男他訳・岩波文庫)で、彼が考える知の方法の利点を三つ挙げています。『論点を一方向からでなくさまざまな人々の視点を考慮して論じられる。二、投げかけられた疑問に対して右から左へ即答できる。三、誰にもわかりやすく、説得的に伝えられる。これを充たす彼の知とは、神話や寓話、歴史から故事、エピソードを巧みに引きながら、問題の本質を示してゆく「トピカの知」というものでした。論理を飛ばさず緻密に辿るのを要求するデカルトの演鐸知、再現性ある実験による実証を要求するベーコンの帰納知などと比べて、なんとまあいい加減で、あやふやで、その場しのぎの「知」であることでしょう。
 しかしです。論理的厳密さ、実証的客観性を担保する方法論にこだわるあまり、非専門家が最も教えてほしい答えをいつまでも返してくれない知の専門家があまりに多い(現に「右翼と左翼」が手軽にわかる本がないではありませんか)。現在、ヴィーコが挙げる三点から出発するもう一つの知の可能性を考えてみる必要がはたしてないといえるでしょうか。(「あとがき-非正規兵からの一言」pp.249~251)

 上記からわかるように、非常にわかりやすくまとめられた本でした。図表も多数ありました。
 第一章は「右翼」と「左翼」の定義について。ふだん何気なく使っている「右」と「左」ですが、つきつめてみると意外に定義が難しいことがわかります。
 第二章~第四章はフランス革命以降の世界史のお勉強、第五章は明治以降の戦前までの日本の歴史のお勉強で、私自身にとっては既習の知識が多く、やや退屈でした(知識を持たない人には勉強になると思います)。
 第六章は「戦後日本の「右」と「左」―憲法第九条と安保体制」ということで、これは面白く読むことができました。
 「第七章 現代日本の「右」と「左」―理念の大空位時代」は結論ですが、結局、今までのような単純な「右」と「左」の対立といった図式はもう通用しないということでしょうか。ここらへんはよくわかりませんでした。
 ということで、本書執筆の目的は十分に達成されていると思いました。

〈To be continued.〉
  1. 2007/01/06(土) 07:27:45|
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《ソフト》 2006.12.30 宮脇書店福山多治米店

宮脇書店福山多治米店

本格読取2


◎本格読取2(ソースネクスト) ¥1,980

「本格読取 2」は、スキャナなどから読み込んだ画像を読み取り、ワードやエクセルなど文字編集可能なデータに変換するOCRソフトです。新エンジン搭載により、認識率がアップしました。

 妻が知人からスキャナ(キヤノン CanoScan FB320P)をもらってきました。古い機種なのでインターフェイスがパラレルしかなく、今の私のパソコンには接続することができません。しかたがないので、職場のパソコンにつなぐことにしました。
 せっかくだからということで、OCRソフトを買ってきました。このソフトは廉価なのにかなり認識率が高く、満足しています。驚いたことに、携帯電話で撮った画像すら認識することができます(もちろん認識率は落ちますが)。
  1. 2007/01/05(金) 05:18:28|
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《購書》 2006.12.30 宮脇書店福山多治米店

宮脇書店福山多治米店


◎評伝シャア・アズナブル-《赤い彗星》の軌跡- 上・下,皆川ゆか【著】・サンライズ【監修】,,講談社,,2006,各¥600
 息子(小6)が欲しがったので。
  1. 2007/01/04(木) 07:07:59|
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《購書》 2006.12.29 ブックオフ福山野上店

ブックオフ福山野上店
子守りを兼ねて。

●2006316,魔術師ヒトラー,神代康隆,,学習研究社,MU SUPER MYSTERY BOOKS,1993,¥105
 ナチス物なので。


◎馬場本-スポーツ伝説シリーズ8-,,,ベースボールマガジン社,B.B.MOOK,1999,¥105
 ジャイアント馬場なので。


◎ドラゴン・スレイヤー・アカデミー〈3〉お宝さがしのえんそく,ケイト・マクミュラン【作】舵真秀斗【絵】,神戸万知【訳】,岩崎書店,,2005,¥350
 娘(小4)が欲しがったので。


◎名探偵コナン(27),青山剛昌,,小学館,少年サンデーコミックス,2000,¥105
 娘(小1)が欲しがったので。

◎コロッケ!(3),樫本学ヴ,,小学館,てんとう虫コミックス,2002,¥105
 甥(小4)が欲しがったので。


◎かいけつゾロリ 大けっとう!ゾロリじょう,原ゆたか【作・絵】,,ポプラ社,ポプラ社の新・小さな童話,1996,¥350
 甥(小1)が欲しがったので。
  1. 2007/01/03(水) 21:44:39|
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《購書》 2006.12.28 宮脇書店福山多治米店(その2)

宮脇書店福山多治米店

『将棋世界』1月号


◎『将棋世界』1月号 日本将棋連盟 ¥750

 「64ページ大特集!「名人戦」の真実」があったので、何年かぶりに買いました。
○なぜこの特集が組まれたか。
しかし、非難の春、決戦の夏、交渉の秋を経て
まもなく新しい年を迎えるいま、
ついに理事会の八名は決断した。
ここで真実を語らねば、
誤りが誤りのまま、歴史に刻まれる――
(p.37)

 日本郵政公社の外郭団体である逓信協会が発行する月刊『逓信協会雑誌』の八月号に、連盟の専務理事である西村一義九段が随筆を掲載しているが、その中にこういう一節がある。
「今回の件では、メディアというものの恐ろしさ、反論しようにも、対抗する手段を持たない将棋連盟側の悲しさをつくづく感じました」(p.38)

 この特集は作家の吉村達也の取材・構成・文となっています。かなり読み応えのある内容で、資料性も高いかと思いますが、果たしてこれが「真実」だと言い切れるのか、私にはよくわかりません。まあ、「真実」なんてのは誰にもわからないものなんでしょうが。

 今回の名人戦騒動についての私の感想は、
・我が家では私が生まれた時からずっと朝日新聞なので、名人戦は朝日が主催して欲しい。
・でも、今回の一連の騒動はちょっとヤバかったのではないか。
・でも、結局、朝日が主催することになったから、これはまあ嬉しい。
・でも、毎日と共催というのはちょっと不自然ではないか。
・朝日が名人戦、毎日が王将戦を主催するという形が一番座りがいいのではなかろうか(もちろん、朝日オープンとかいう益体もない棋戦はすっぱり廃止する)。

○「証言」の中から面白かったものを。
証言4 西村「しかしですね、棋士というのは個性の集まりですから、この程度のことはごく普通なんです。かく言う私も、いまでこそ米長の愛人じゃないかとからかわれるほど(笑)会長といつもいっしょで、いわば愚痴の聞き役というんでしょうかね、そういう関係になっていますが、同じ佐瀬勇次門下であっても、私と米長さんが険悪な関係になったことがある。
 で、その当時、米長さんが理事選に出馬したんですが、私が必死になって足を引っ張った。米長さんは落ちました。私のせいです、はい。もうこれで米長さんとは一生口を利くことはないだろうと思っていました。ところが米長さんのキャラクターというんでしょうか、あの方は、いがみ合った相手に対してでも、平気でその懐に飛び込んでいくところがある。誰にでもできる真似じゃありません。それで関係が修復されたんですね。(p.45)

証言26 西村「これだけ長いこと人間をやっていると、ひとつの法則を見つけ出すことができる。『私はお金のことなんかどうでもいいんです』と言って、ほかのことに文句をつける人ほど、じつはお金に汚い。いや、そのことをいまさら批判するのではなくて、お金の話をためらわずに堂々としてくる人は、逆にお金にきれいだと、そこを言いたいんです。(p.54)

○何人かの棋士が原稿を寄せています。その中に私の好きな加藤一二三九段のものもあります。その冒頭です。
 私の最初の代表作は、昭和四十九年度の読売新聞社主催の第7期十段戦の四勝した全局である。特に第六局は私が感動した経験を持ち、いろいろな意味で将棋に対する自信を待った。同じ経験をしたのは、昭和五十七年度の第40期名人戦(毎日新聞社主催)の第三局である。十段戦と竜王戦で百六十勝ほどしていて、順位戦及び名人戦で二百六十勝ほどしている。朝日新聞社主催の名人戦は昭和四十八年に二度目の七番勝負を戦ったが、挑戦者に決まるまでの将棋で二度新境地を聞いた。棋戦を長年にわたって主催して下さっている新聞社、放送局などのおかげで、名局の数々が生まれ、経済的柱になっていることにいつも感謝の念を特っている。
 私は芸術が好きで、モーツァルトの名曲や、ラファエロやフラアンジェリコの名画に接する事がある。音楽は演奏家の演奏を聴いて感動し、絵は解説なしで楽しみ、感動出来る。これと比べて、将棋は絶対に解説が必要なので、私は長年にわたって白戦記を書いて、本誌と「近代将棋」誌に発表してきた。何れまとめて全集本にしたいと考えているが、何しろ勝局だけで千局をはるかに上回っている。絶対に役立つ本だが、出版のあてはない。
 私はこれまでに本を四十五冊ぐらい書いてきて、最近でも四冊出して好評を得ている。数限りなく名局を指してきたので、本や原稿の資料はいっぱいある。棋士として出版でも経営に寄与したいと思い、本誌の編集長に、また単行本の部長とも、立派な作品に昇華したものは、それだけが持っている力で、売れると信念を持って話している。(pp.94~95)
 さすが“神武以来の天才”、凡人には理解できない内容です(^_^;)。

 この特集では締め切りの関係ではっきりしなかった共催問題ですが、年内には決着がついたようです。

・「名人戦に年3億6000万円 将棋連盟5年で4億増収」(産経新聞 2006/12/28)

・将棋名人戦 契約金は3億6千万円(スポーツニッポン 2006年12月27日)


・名人戦共催、棋士からは歓迎の声(朝日新聞 2006年12月27日)



※拙ブログ「《読書》村松喬『将棋戦国史』独楽書房」
  1. 2007/01/02(火) 21:16:32|
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