「落語とは何か」という師匠・立川談志の問いを引き受けるべく、立川志らくが渾身の書き下ろし!!落語をめぐる、壮絶なる師弟の物語。
「談志論」と思い切って言いましたが、私が弟子として見てきた立川談志の落語をただ正直に書き連ねたものでございます。それを書くに当たって、やはり立川志らくは何者かということを紹介しないといけませんので、談志に入門してから今日までを時系列で書きました。まあ、志らくの青春物語みたいな感じでもあります。
それではもろに談春兄さんの『赤めだか』だって? ええ、そうですとも! 実はこの本は隠れタイトルがもう一つあって、それは『青めだか』です! 出版社の人も「志らくさん、『赤めだか』より売りましょうぜ、この本を、ひひひ」と言っていたしね。
ただ、断っておきますが、あちらは「名人宣言」をした落語家の書いた本、こちらは「狂人宣言」をした落語家の書いた本ですから、泣かせませんよ。
ちなみに、志らくは人間としてすでに狂人だと言う人もいるのですが、自分ではごくまっとうな人間だと思っております。そのことをコラムニストの堀井憲一郎氏に言うと、「気違いは皆、自分のことは普通だと言いますからね」と言われてしまいました。
それでは狂人物語の始まりでございます。……物語? 談志論じゃなかったのか!(p.7)
談志の教えどおり実践すれば、あのとおり若き落語界の名人になれるのです。ただ談春兄さんには天才的な落語の耳があるのですがね。
ちなみに私は「お前は異常な子」と師匠に言われました。
「談春、お前、名人になっちまえ。志らく、お前は俺と同じように廃人になる」と師匠に言われたこともあります。名人と廃人……。
(中略)
談春普通の子、志らく異常な子、こうなるとおそらく志の輔兄さんは頭の良い子、となるのではないでしょうか。(p.252)
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Author:azev
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